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検証・県議選2019-審判の行方(中) 非自民、参院選向け一定の成果

2019年04月10日 15:31
県議選で非自民候補の支援に集った県内野党代表者ら。舟山康江参院議員(右から2人目)と芳賀道也氏(同4人目)は各地で弁士を務めた=3月31日、高畠町
 「県議選の後に市町村議選、そして参院選がある。ホップ、ステップ、ジャンプのホップに当たる県議選で、しっかりと足場を固めなければならない」。東置賜郡区の非自民候補山木由美の決起集会。あいさつした参院議員舟山康江が語気を強めた。同じ来賓席には野党の県内代表者らが顔をそろえ、非自民系統一候補として参院選県選挙区に出馬予定の芳賀道也も来援。会場はさながら国政選挙の出陣式の様相を呈した。

 県内野党を取り巻く環境は4年前の県議選から様変わりした。2017年の衆院選以降続いた中央レベルの混乱を受け、旧民進党は立憲民主と国民民主に分かれ、社民に加え、一定数の無所属議員が存在する状況となった。今回の県議選は、野党再編後に初めて臨む大きな政治決戦で、夏の参院選を見据えると確実な足場固めが求められた。

 そんな状況下、立民は山形市区の新人原田和広が当選したことにより、県内全体の議席数を1から2に増やした。県連発足は昨年秋。党勢拡大を図る上で県都での議席獲得を最重要課題に掲げ、約8900票を集めて勝利した。酒田市・飽海郡区で議席を守った県連代表の石黒覚は「立民として2人が当選したのは今後につながる」と強調する。

 さらに舟山をはじめ、国民などが特に力を入れた村山市区の新人菊池大二郎の議席獲得も「大きな成果」と野党関係者は口をそろえる。国政の与野党対決の構図となった現新の一騎打ちで、共産も菊池を推薦。仮に夏の参院選で芳賀と共産党新人浜田藤兵衛の候補者調整が図られた場合、自民現職との“前哨戦”を制したことを意味する。舟山は「村山市区は13票という僅差の勝利だったが、野党が共闘して現職を破ったことに意義がある」。共産党県委員長の本間和也も「参院選へのモデルケースになるだろう」と見通した。

 だが、これら劇的な勝利の一方で、厳しい現実も突き付けられた。県内野党の代表が駆け付けた東置賜郡区では思うように支持が広がらず、山木は落選。自民の牙城を崩すことはできなかった。酒田市・飽海郡区でも新人伊藤利明が自民現職の後塵(こうじん)を拝し敗れた。戦いを終え、立民、国民、社民の3党や連合山形が支援した14人のうち当選者は計11人。改選前と比較すると1人増えたが、参院選に向け好スタートを切ったとは言いにくい。

 山形市区で拠点を設けることに成功した立民だが、獲得した約8900票について選対幹部は「こんなに取れるとは読めなかった」とする。自公政権への批判という“風”が吹いたと分析できるが、この勢いが夏まで続く保証はないのが実情だ。

 間もなく統一地方選第2ラウンドの首長選や市町村議選が告示される。県議選の応援で各地を回った芳賀は、同様の活動を継続する考えだ。「与党のような大きな動きはできない分、ひたすら草の根活動を展開し、自分の考えを伝えていきたい」。野党側にとって、参院選の土台づくりを進める戦いは正念場を迎える。
(本紙取材班、文中敬称略)

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