県内ニュース

【2019統一選】戦い振り返って(1) 県議選8選挙区

2019年04月08日 07:23
PR
 県議選は7日、投開票が行われ、無投票当選の9選挙区17人を含む全43議席が確定した。選挙戦となった8選挙区では26議席を巡り、37人がしのぎを削った結果、現職17人、新人9人が当選した。選挙区ごとに候補者の戦いぶりを振り返る。(敬称略)

【山形市区】大内連続1位、2位に遠藤―原田、政権批判票集める
 幅広く支持を集めた自民現職の大内理加が前回に続いてトップ当選し、自民新人の遠藤和典が初陣で2位に付けた。立憲民主新人の原田和広は自公政権の批判票を集めて議席を獲得した。一方、自民が28年ぶりに5人を擁立したことで保守票の奪い合いが激化。そのあおりを受け、自民新人の後藤誠一が支持基盤をまとめ切れず、及ばなかった。

 大内は厚い支持基盤の下、安定した強さを見せた。陣営は前評判の高さに危機意識を強め、序盤から地元北部の支持固めに力を注いだ。他陣営からの切り崩しを抑え、浮動票や女性票も上積みした。

 元市議の遠藤は市議時代の実績を訴え、市議有志と連動した戦いを展開。勇退県議の票を取り込み、地元千歳などで浸透した。告示後に発足した企業後援会など支援組織もフル稼働し、集票につなげた。

 12年ぶりに無所属で選挙戦に挑んだ現職の吉村和武は新人の切り崩しを警戒し、若手を加えた新たな後援会と共に組織全体の引き締めを徹底。県政与党の一員としての実績をアピールし、手堅く集票した。

 公明現職の菊池文昭は序盤こそ保守票の奪い合いの中で苦しんだが、市議と連動しながら組織を引き締めた。支持母体の創価学会もフル回転し、他選挙区の自民候補の陣営とも共闘しながら票を積み上げた。

 社民現職の高橋啓介は勇退県議の支援労組の一部を取り込んだ。上滑りを警戒し、早くから出身労組や後援会の動きを強め、票の流出を防いだ。終盤には地元南沼原を中心に個人演説会を重ねて票を固めた。

 自民現職の金沢忠一は後援組織を軸に南西部をまとめ、勇退する現職の支持層も一定程度取り込んだ。保守系市議や市議選立候補予定者と共に運動し、中心部などで幅広い支持を得た。

 原田は立民公認を前面に打ち出し、選挙カーに乗って終日遊説する戦術に徹した。告示日以降はあえて個人演説会を開かず、市内全域をくまなく回る戦略が奏功。自公政権の批判票などを着実に集めた。

 自民現職の奥山誠治は新人候補から激しく攻め込まれたが、山形駅周辺の飲食業者や出身校の山形商高同窓会のネットワークを生かして戦いを展開。つじ立ちなどで地道に支持を広げ、議席を守った。

 共産現職の渡辺ゆり子は市議選の立候補者と連動した活動を展開した。地元滝山を固めつつ、他地区への浸透を図ったが苦戦。消費税増税の中止や3期12年の実績を訴え、共産票を懸命にまとめた。

 元市議の後藤は吉村県政への批判を鮮明にして一定の支持を得たが、出馬表明が2月ということもあり、出遅れた。勇退県議や市議有志の支援を足掛かりに必死に追い上げたが、足場を固め切れなかった。

【上山市区】遠藤、組織生かし浸透―佐藤、自民離党が響く
 「県政与野党対決」の構図となった戦いは、自民新人の遠藤寛明が衆院議員の父利明の後援会を軸に組織力を生かして全域に浸透し、初当選を果たした。3選を目指した無所属現職の佐藤昇は知事選を巡る自民離党による支援組織の弱体化が影響し、相手の勢いを止められなかった。

 遠藤は序盤から分厚い組織がフル回転。保守票を確実に固めつつ、つじ立ちやあいさつ回りなど地道な活動で「2世批判」を払拭(ふっしょく)した。32歳の若さへの期待を集め、若者や女性票も獲得した。

 佐藤は知事吉村美栄子とのパイプや、2期8年の実績を訴え、非自民票の取り込みを図り、一定の支持を集めた。しかし、8年前の前回選挙戦で得た約8600票から千票近く減らし、涙をのんだ。

【村山市区】菊池、草の根奏功―能登は13票差、総力戦及ばず
 国政の与野党対決の構図となった現新の一騎打ちは、前回に続いて挑んだ無所属新人の菊池大二郎が地元楯岡を足掛かりに幅広く支持を積み上げ、組織戦を展開した自民現職の能登淳一を、わずか13票差で破り、初当選を果たした。

 菊池は若さを前面に徹底した草の根運動を繰り広げ、同世代や女性、無党派層も取り込んだ。参院議員舟山康江の支援を得て立憲民主、国民民主、共産、社民の支持層を固め、市全域から票を集めた。

 能登は大票田の楯岡が地盤の菊池との戦いに危機感を強め、党所属の地元国会議員、市長志布隆夫らの応援を得て総力戦を展開。地元袖崎で優位に戦いを進めたが、相手の勢いを止めることはできなかった。

【尾花沢市・北村山郡区】加賀が大差で勝利
 20年ぶりの選挙戦は自民現職の加賀正和が組織力で3期の実績を全域に浸透させ、大差で勝利した。共産新人の鈴木清は党支持者などからの得票にとどまり、伸びなかった。

 加賀は圧勝を目指して初の選挙戦に臨んだ。陣営は投票率の低さを懸念し、党国会議員や保守系市町議の手厚い支援を受けてフル回転。雪対策やインフラ整備に向けた行動力などが幅広い世代から支持を得た。

 鈴木は街頭演説で消費増税阻止、憲法9条の堅持などを訴え続けたが、政権批判票を取り込むことはできなかった。

関連記事

by weblio


おすすめニュース

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2019年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2019年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から