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県議選、8選挙区の終盤情勢(2) 酒田市・飽海郡区、東置賜郡区、鶴岡市区、長井市・西置賜郡区

2019年04月04日 11:00
 7日投票の県議選は終盤を迎えた。無投票区を除く8選挙区で、計26議席を巡り37人の候補者が懸命に票固めを進めている。各選挙区の終盤情勢を詳報する。(敬称略)

石黒、阿部支持広げる―星川、森田切り崩し防ぐ
【酒田市・飽海郡区】(定数5―8)
 現職3人、新人5人が激しく票を奪い合う中、立憲民主現職の石黒覚と無所属新人の阿部ひとみが優位に戦いを進める。自民現職の星川純一と森田広は地盤、支持層が重なる新人に一部切り崩されながらも5期の実績を前面に巻き返しを図り、自民新人梶原宗明、無所属新人伊藤利明が懸命に追い上げる。無所属新人の市村浩一は若者を意識した選挙戦で票の掘り起こしに奔走。共産新人の吉田武は広がりを欠いている。

 各陣営は候補のいない遊佐町に攻め入るものの、いずれも感触をつかめていない。最後まで予断を許さない状況だ。

 石黒は連合山形の推薦を新人とともに受けた。つながりの強さと先んじて動いたことが奏功し、元県議金子敏明(遊佐町)の支持組織を含め労組票を着実に固める。県連代表として立民への期待票も取り込む。

 阿部は酒田南部の地元新堀、広野を固めつつ、支援市議、勇退する県議佐藤藤弥の支援を受けて酒田北部や遊佐町でも攻勢をかける。唯一の女性候補であることを強みに無党派層の取り込みも進めている。

 星川は地盤の酒田南部から出馬した新人の攻勢を受けながらも、実績を強調して支持者を一人ずつ固めてきた。出身の自衛隊のOB・保護者組織などと連携し、市内、遊佐でも票の積み上げを図る。

 森田は多数の新人出馬による危機感を維持し、企業、商工・建設業などの団体を軸に組織戦を展開。地元票を加えて市街地で優位に立つ。再度引き締めを図り、実績を前面に支援組織の切り崩しを防ぐ。

 梶原は農林水産関係者や建設業界の組織を中心に支持を拡大。地元東平田など酒田東部の農村部を起点に他の地域、支持層に浸透を進める。市議、町議と連携し、市中心部と遊佐町での広がりを狙う。

 出馬表明が1月末と出遅れた伊藤は参院議員舟山康江や元衆院議員阿部寿一、労組の支援を受け、出身地の市本楯や遊佐を中心に激しく追い上げる。元衆院議員和嶋未希の応援を得て一層の票獲得を目指す。

 市村は酒田青年会議所理事長時代の仲間らを軸に会員制交流サイト(SNS)を積極的に活用した草の根運動を展開。政治・投票参加を呼び掛けながら、若い世代や地元市中心部で活動の輪を広げる。

 吉田は連日20回程度の街頭演説で知名度向上と党の政策アピールに躍起だ。地元松陵学区で党支持層以外にも食い込むが、広がりは限定的となっている。

立候補者(届け出順、年齢は投票日基準、カッコ数字は当選回数)
◇酒田市・飽海郡区(定数5―8)
星川 純一 71 県議 自現 (5)
石黒  覚 62 県議 立現 (2)
阿部ひとみ 58 無職 無新 
伊藤 利明 59 法人役員 無新 
梶原 宗明 61 農業 自新 
吉田  武 69 無職 共新 
市村 浩一 59 無職 無新 
森田  広 69 県議 自現 (5)

島津、抜け出す勢い 舩山、山木が激しく競る
【東置賜郡区】(定数2―4)
 現新4人による争いは、自民現職の島津良平が混戦から一歩抜け出す勢いを見せ、同じく自民現職の舩山現人と無所属新人の山木由美が残る1議席を激しく競り合う。島津、山木が立つ高畠町の有権者数が舩山の地元川西町の約1.5倍あり、それぞれの投票率が当落に影響しそうだ。無所属新人の鈴木清左衛門は3候補に引き離されている。

 島津は高畠町長寒河江信と町議9人が支援する分厚い布陣を組み、地元高畠地区などで優位に立ち、浮動票の多い糠野目にも攻め入る。5日夜に衆院議員遠藤利明らを招いて総決起集会を開き、引き締める。

 舩山は川西町で圧倒するも、高畠町の2候補がともに同町で票を積み上げることを警戒。衆院議員鈴木憲和、川西町長原田俊二らの応援を得て「川西から県政の灯を消すな」と訴え、町内票の上積みを図る。

 山木は唯一の女性候補をアピール。高畠町では屋代で強みを発揮し、川西町では参院議員舟山康江らの支援で現職批判票の取り込みを図っている。決戦の地は高畠町と踏み、4日夜に屋代で個人演説会を開く。

 鈴木は組織力がなく広がりを欠き、「地方が国をつくる」と訴え、独自の戦いを展開している。

立候補者(届け出順、年齢は投票日基準、カッコ数字は当選回数)
◇東置賜郡区(定数2―4)
島津 良平 65 県議 自現 (2)
舩山 現人 65 県議 自現 (5)
鈴木清左衛門64 農業 無新 
山木 由美 55 無職 無新 

佐藤聡、志田優位な戦い―高橋、関が追い上げる
【鶴岡市区】(定数5―6)
 自民現職の佐藤聡と志田英紀が強固な地盤を引き締め、優位に戦いを進めている。これを無所属新人の高橋淳と共産現職の関徹が追い、ともに元市議の自民佐藤久樹と無所属今野美奈子の両新人も浮上を懸けて競り合っている。市中心部の浮動票を獲得できるかが勝敗を分けそうだ。

 佐藤聡は地元西郷や櫛引などを足掛かりに、初当選した前回に支援を受けた企業・団体とのつながりを生かし、青年、女性と幅広い層に支持を広げている。票の流出を警戒し、演説会を精力的にこなしている。

 志田は議長の公務と並行して運動を進め、演説会で6期の実績と経験を強調。合併前の旧市町村ごとの後援組織をフル稼働させ、地盤の温海などを手堅くまとめている。鶴岡市街地での集票にさらに力を入れる。

 高橋はJA庄内たがわ出身の経歴を生かし、勇退する阿部昇司、阿部信矢の支持層を取り込み、地元藤島など旧東田川を固めている。出馬表明が2月と最も遅れたため旧市部での広がりに課題を残す。

 関は党地区委員会を中心とした組織戦を展開。地盤が重なる新人の切り崩しを受けながらも、前回選後に1人増えた党市議団などと連携して結束を訴えており、旧市部を軸に支持拡大を目指している。

 佐藤久は地元大泉、湯田川など旧市南部を拠点に、阿部信支持層への浸透を目指す。出馬表明が1月だったことも響いて広がりに欠け、演説会などで知名度向上を図りながら保守票獲得に全力を挙げている。

 今野は旧市部の地元自治組織、市議時代からの支持層を中心に草の根の運動で集票を図る。唯一の女性候補として全域で存在感をアピールし、教員時代の縁を生かして支持獲得を進めているが、伸び悩んでいる。

立候補者(届け出順、年齢は投票日基準、カッコ数字は当選回数)
◇鶴岡市区(定数5―6)
佐藤  聡 50 県議 自現 (1)
今野美奈子 59 無職 無新 
志田 英紀 68 県議 自現 (6)
高橋  淳 52 無職 無新 
佐藤 久樹 47 無職 自新 
関   徹 58 県議 共現 (1)

青木と五十嵐が先行、竹田追う―長井の動向が鍵
【長井市・西置賜郡区】(定数2―3)
 長井市区と小国、白鷹、飯豊3町の西置賜郡区が統合された新選挙区の戦いは、白鷹町が地元の無所属現職青木彰栄、長井市から名乗りを上げた自民新人五十嵐智洋が競り合いながら先行し、自民新人竹田良則が地元白鷹町から他市町に攻め込み、懸命に追う展開となっている。

 合区により選挙区の広さは県内最大となり、長井市では県議選が選挙戦となるのは20年ぶり。2人が出馬した白鷹町と候補者がいない小国、飯豊の2町では有権者の関心にやや温度差があるものの、長井市は徐々にムードが高まりつつある。投票率を含め大票田である同市の有権者の動向が戦いの行方を左右しそうだ。

 青木は現職の知名度を生かし、知事吉村美栄子らの後援組織と連動して堅実な戦いを展開している。白鷹町は地元蚕桑、鮎貝を中心に他候補をリードし、他市町でも非自民や女性層の支持を着実に集めている。

 元長井市議の五十嵐は地元票を幅広く取り込みそうだ。党市支部や衆院議員鈴木憲和らの後援者の動きも活発化し、保守層や無党派層に浸透。親戚関係の人脈がある飯豊町でも一定の支持を得ている。

 竹田は白鷹町中心部の荒砥、十王など最上川以東で青木に迫る勢い。37歳の若さと県政への強い思いをアピールし、党支持層や商工関係者、子育て世代を取り込んでいる。最終盤に他市町での票の上積みを狙う。

立候補者(届け出順、年齢は投票日基準、カッコ数字は当選回数)
◇長井市・西置賜郡区(定数2―3)
青木 彰栄 65 県議 無現 (1)
五十嵐智洋 64 無職 自新 
竹田 良則 37 会社役員 自新 

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