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県議選、8選挙区の終盤情勢(1) 山形市区、上山市区、尾花沢市・北村山郡区、村山市区

2019年04月04日 10:55
 7日投票の県議選は終盤を迎えた。無投票区を除く8選挙区で、計26議席を巡り37人の候補者が懸命に票固めを進めている。各選挙区の終盤情勢を詳報する。(敬称略)

大内トップうかがう―混戦、保守系票の争奪激化
【山形市区】(定数9―10)
 現職7人に対し、いずれも政党の公認を受ける3新人が勇退者票や浮動票を狙って切り込んでいる。自民が28年ぶりに5人を擁立した結果、公明を含めて保守系票の奪い合いが激化。非自民系も立憲民主候補の出馬で票の行方が見通しにくくなり、中位から下位グループは最終盤までもつれそうだ。

 上位は前回トップで自民現職の大内理加が抜け出し、無所属現職の吉村和武が追っている。いずれも手堅い戦いを繰り広げている。

 大内は他陣営からの切り崩しに危機感を強め、地盤とする北部での支持固めを徹底。集落単位の集会を重ね、幅広い支援を受ける。企業後援会を足掛かりに他地区への浸透を目指し、女性票の上積みも狙う。

 吉村は告示日以降、市内全域で個人演説会を開き着実に票を集める。12年ぶりに無所属で挑む選挙戦だが、若手を加えた新たな後援組織と共に基盤を強化。低調な選挙ムードに危機感を強めながら浸透を図る。

 これに続くのが、いずれも現職で自民の金沢忠一と社民の高橋啓介。互いに南西部を地盤とし、激しいつばぜり合いを演じる。

 金沢は他候補の攻勢に警戒感を強め、地盤の沼木を中心に南西部の票固めに力を注ぐ。保守系市議と連動した個人演説会を連日開いており、最終盤に向け全域で票を上積みできるかが上位当選のポイントとなる。

 高橋は勇退する同じく社民の広谷五郎左エ門の支援労組の一部を取り込み、組織票をベースに堅実な戦いを展開。後援会をフル回転させて地元南沼原を中心に支持を広げ、組織を引き締めて守りを固める。

 中位グループを形成するのは公明現職の菊池文昭、自民新人の遠藤和典、共産現職の渡辺ゆり子か。

 出足が鈍かった菊池は党時局講演会をきっかけに、陣営が引き締まってきた。党所属市議と連動した運動を重ね、支持母体の創価学会の動きも活発化している。地元鈴川を中心に全域で票の上積みを狙う。

 元山形市議の遠藤は地元千歳を固めるほか、勇退者の票を取り込み、周辺に支持を広げている。告示後は企業後援会も活発化。最終盤は市議有志と連動し、さらに他の地域にも攻め込む構えを見せる。

 渡辺は市議選立候補予定者と全域をくまなく回り、組織票固めに注力する。告示後には党所属の衆院議員と市中心部で街頭演説を行い、3期12年の実績をアピール。非自民層の受け皿として支持拡大を狙う。

 自民新人の後藤誠一、自民現職の奥山誠治、立民新人の原田和広は劣勢気味の戦いを強いられている。いずれも巻き返しに向け、最終盤の追い込みを図る。

 元山形市議の後藤は2月の出馬表明だが、吉村県政を批判する姿勢を明確に示し、勇退する今井栄喜の支援を受け出遅れを挽回してきた。南部で広がりを見せるが、市議時代の地盤だった駅東部での浸透が鍵。

 奥山は告示前からつじ立ちを重ねるなどし西部を中心に支持を地道に広げてきた。前回より企業回りを精力的に展開してきたが、新人の激しい攻勢に遭っている。浮動票が多い地盤の中心部で集票できるか。

 原田は選挙期間中に個人演説会を開かず、終日選挙カーに乗って遊説する戦術を取った。一部労組票を取り込むほか、吉村県政を支える立場も強調。立民公認として自公政権の批判票の獲得を狙う。

立候補者(届け出順、年齢は投票日基準、カッコ数字は当選回数)
◇山形市区(定数9―10)
金沢 忠一 68 県議 自現 (5)
高橋 啓介 66 県議 社現 (3)
渡辺ゆり子 66 県議 共現 (3)
奥山 誠治 59 県議 自現 (3)
吉村 和武 46 県議 無現 (3)
菊池 文昭 55 県議 公現 (2)
原田 和広 46 会社役員 立新 
遠藤 和典 49 無職 自新 
大内 理加 56 県議 自現 (3)
後藤 誠一 66 無職 自新 

新人遠藤を佐藤が追う―若年層、非自民が勝敗左右
【上山市区】(定数1―2)
 組織力に勝る自民新人の遠藤寛明が優位な戦いを進め、3期目を目指す無所属現職の佐藤昇が追う展開となっている。かつて自民公認として戦った現職が離党したため、市内の政治情勢が大きく変化。8年ぶりの選挙戦は有権者の関心が高く、若年層や非自民系支持者の動向と、無党派層の多い中心部での攻防が、勝敗の行方を左右しそうだ。

 遠藤は衆院議員の父利明の強固な後援組織をバックに全域で浸透する。市長横戸長兵衛、保守系市議の支援も受け、国と県、市が一体となった態勢を強調。陣営の緩みを警戒しつつ、さらなる上積みを目指す。

 佐藤は地元宮生を軸に他地域へ攻め入る。知事吉村美栄子との太いパイプを訴えて浮動票獲得を目指すとともに、参院議員舟山康江の応援による非自民票の獲得、さらに現市政の批判票の掘り起こしも狙う。

立候補者(届け出順、年齢は投票日基準、カッコ数字は当選回数)
◇上山市区(定数1―2)
遠藤 寛明 32 政党役員 自新 
佐藤  昇 60 県議 無現 (2)

加賀、全域で圧倒―共産鈴木、浸透しきれず
【尾花沢市・北村山郡区】(定数1―2)
 組織力と知名度で勝る自民現職の加賀正和が全域で優位に戦いを進めており、共産新人の鈴木清は党支持者以外に浸透しきれていない。20年ぶりの選挙戦だが有権者の関心は低調で、両陣営とも盛り上げに懸命だ。

 加賀は各地で個人演説会を開き、保守系の市町議らが全面的にバックアップする。組織力で圧倒するが陣営は上滑りを警戒。自身初の選挙戦となるため得票数も注目されており、きめ細かく支持を訴えている。

 鈴木は市議をしていた尾花沢で非自民系から一定の支持はあるが、大石田での知名度不足が響く。街頭で政策を訴え、政権批判票などの取り込みを狙う。

立候補者(届け出順、年齢は投票日基準、カッコ数字は当選回数)
◇尾花沢市・北村山郡区(定数1―2)
鈴木  清 61 政党役員 共新 
加賀 正和 51 県議 自現(3)

能登を菊池が猛追
【村山市区】(定数1―2)
 2期目を目指す自民現職の能登淳一が先行し、無所属新人で元市議の菊池大二郎が激しく追い上げる展開となっている。2人を含む4人が出馬して混戦となった前回同様、最終盤まで予断を許さない状況だ。大票田・楯岡の攻防が勝敗の鍵を握りそうだ。

 能登は党の組織力をフル回転し、地元袖崎や農村部で優位に立つ。党所属の地元国会議員、市長志布隆夫、市議らが個人演説会で弁士を務め、国、県、市が一体となった態勢を強調。楯岡での支持拡大を図る。

 菊池は推薦・支持を受けた立憲民主、国民民主、共産、社民の支持層を幅広く取り込んでいる。地元楯岡を軸に他地域に攻め入っており、市西部などを重点に個人演説会を開き、懸命に支持獲得を進めている。

立候補者(届け出順、年齢は投票日基準、カッコ数字は当選回数)
◇村山市区(定数1―2)
能登 淳一 64 県議 自現 (1)
菊池大二郎 36 行政書士 無新 

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