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子どもの靴の選び方 シューフィッター・鈴木さんに聞く

2016年10月27日掲載

 子どもの靴の選び方で悩んでいる家庭も多いのでは。歩けるようになったけど、もう靴を履かせた方がいいの? 買い替え時はいつ? 子どもの足や靴の選び方について、シュープラザ山形南店(山形市)の店長でシューフィッターの鈴木敏明さん(46)に聞いた。

鈴木敏明さん
鈴木敏明さん

Q 子どもの足の特徴は。

A 未就学児の足は大部分がまだ軟骨。個人差はあるが、発達につれて次第に硬い骨に成長していき、14~18歳ぐらいになるとほぼ完成する。軟骨の時期にきつい靴を履くと、筋肉が圧迫されて骨や関節の正しい成長が妨げられる。逆に、まだ歩き方が下手な幼児にぶかぶかの靴はとても危険。足に合った靴を履かせてほしい。

Q 靴は何歳から履かせればいい?

A かかと回りの芯がしっかりしているものを選ぶ。つま先は足の形に合っていて十分な厚みがあるほか、上に反っていることも大事。歩行を助ける効果がある。親指と小指の付け根部分が十分に曲がり、靴底がしなやかで弾力のあることもポイント。子どもは汗をかきやすいので、吸湿性、放湿性のある素材がお勧め。

Q 足の大きさはどれぐらいの頻度でチェックすればいい?

A 少なくとも春と秋の2回は確認してほしい。子どもの足は1年間に1センチ、成長期などは2センチ大きくなることもある。そのうちの3分の2は4~9月に成長するといわれ、植物の成長時期と似ている。このため、年2回のうち特に9、10月のチェックは欠かせない。

子ども靴コーナーには、種類も色もさまざまな靴がずらりと並ぶ。山形市南沼原小1年鈴木陽斗君(7)=左から2人目=は「格好良くて速く走れる靴が欲しい」。母親のひとみさん(36)は「靴によってサイズ感が違うから、試し履きは欠かせない」と話していた。
子ども靴コーナーには、種類も色もさまざまな靴がずらりと並ぶ。山形市南沼原小1年鈴木陽斗君(7)=左から2人目=は「格好良くて速く走れる靴が欲しい」。母親のひとみさん(36)は「靴によってサイズ感が違うから、試し履きは欠かせない」と話していた。
Q 上の子のお下がりや、友達や親戚からもらった靴を履かせたいんだけど…。

A 新しい靴であれば問題ないが、履き癖が付いた靴は要注意。靴底の外側が減っていると重心が傾いたり、靴幅が伸びていると足が左右にずれたりする。「どうせすぐに履けなくなる」「もったいない」と安易に履かせない方がいい。

Q 計測方法を教えて。

A 自宅で計測する場合は、かかとを柱などにぴったりくっつけて、指が最も長いところまでの長さを定規などで測る。靴の中敷きを抜き、足を載せて合わせてみるのもいい。毎日靴を履いているのに、自分の靴のサイズを知らないという人が意外に多い。小さいうちから足のサイズを計測し、足にぴったり合った靴を選んでほしい。

Q 中敷きはどう使ったらいい?

A 靴のサイズは足長のほかに幅と甲の高さの2種類をチェックしてほしい。幅がぴったりでも、甲に余裕がある場合がある。外側から押してみてふかふかしているなら、中敷きを使うといい。中敷きを入れて履き、ちょっときつくなったころに抜いてあげると、もうしばらく履ける。

メモ

 鈴木さんは「足と靴と健康協議会」(東京都)が認定するシューフィッター。同協議会は、足に合った靴を履いて快適な生活を送ってもらいたいと1984(昭和59)年からシューフィッター養成講座を開講。今年10月1日現在、全国に3714人のシューフィッターがおり、本県で連絡先を公開しているのは山形市、酒田市、新庄市の計6人。同協議会のホームページ(http://fha.gr.jp/)で検索できる。

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