わいわい子育て

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おねしょ、夜尿症どう向き合う? 橋本こどもクリニック山形橋本基也さんに聞く

2015年6月2日掲載

 子どものおねしょが治らなくって…と悩む家庭も多いはず。でも、そもそもどうしておねしょをしちゃうの?  夜尿症って何? 橋本こどもクリニック(山形市瀬波1丁目)の橋本基也医師におねしょの原因や家庭でできる工夫を聞いた。

「まずかかりつけ医に相談してほしい」と話す橋本基也医師
「まずかかりつけ医に相談してほしい」と話す橋本基也医師
 Q おねしょの原因は? また、おねしょと夜尿症は違うのか。

 A 幼児期は夜間の排せつ機能が発達途上なため、おねしょをする。生理現象なのだから、おねしょするのは当たり前、仕方ないと思っていい。3~4歳ごろから睡眠中の排尿コントロールができるようになり、おねしょの回数は徐々に減ってくる。

 5~6歳を過ぎても月に数回以上、夜の睡眠中におねしょをすることがあれば、医学的に夜尿症と呼ぶようになる。睡眠中に作られる尿量と、その尿をためるぼうこう容量のバランス不全が原因で、治療が必要な場合もある。夜尿症は6歳児で10~20%いると言われている。

 Q 受診のタイミングや治療方法は?

 A 多くは小学校入学や宿泊行事参加をきっかけに受診する。ほかに、夜尿症かも?と悩んだら、かかりつけ医に相談してみて。すぐに治療ということではなく、生活指導を受けることが大切。生活指導だけで、患者の2割ほどが改善すると言われている。

 治療する場合は、まず夜尿症のタイプを調べる。睡眠中の尿量、日中の尿意を我慢させた後の尿量を測定し、内服薬による治療(6歳以上が対象)か、排尿が始まるとアラームが鳴るパットを付けて就寝するアラーム療法をする。当院では現在、小学生数人が内服薬による治療を受けている。

 Q 生活指導のポイントを教えて。家庭ではどんなことに気を付けたらよいか。

 A 「あせらず」「おこらず」「おこさず」が三原則。早く治そうと、夜中に起こしてトイレに連れて行く親がいるが、かえって逆効果。睡眠中は尿を濃くして量を減少させる「抗利尿ホルモン」が分泌されるが、起こすことで適切に分泌されなくなる。

 意識して水分を制限することも大事。夕方から水分量を減らし、夕食はなるべく就寝の3時間前に済ませたい。特に就寝1時間前には水分を取らない方がいい。

 布団をぬらされるのが嫌で、子どもにおむつをはかせている家庭も多いと思う。洗濯物が乾きやすい季節を迎えたので、時間にゆとりがある休日などに思い切っておむつを外してみるのもいい。「きょうは“お兄ちゃん(お姉ちゃん)パンツ”なんだ!」と子どもの意識が高まり、うまくいくこともあるかもしれない。

 まだまだおねしょが心配な子どもには、防水シート付きの腰巻きタオル「おねしょケット」を就寝時にはかせてみては。ベビー用品制作に取り組む丸山展子さん(35)=高畠町上平柳=に簡単な作り方を教えてもらった。丸山さんは「ママの愛情たっぷりのグッズで、おむつ卒業に挑戦してみてほしい」と話す。

「おねしょケット」で挑戦!おむつ卒業―丸山さん(高畠)が作り方紹介

【材料】

▽家庭にあるタオル(1~3歳はフェースタオル、4歳以上は小さめのバスタオル)=1枚
▽防水シートかおねしょシート
▽手芸用ゴム(10ミリ幅)
▽スナップボタン=3~5個

【作り方】

(1)防水シートをタオルと同じ大きさに切り、2枚合わせて周りを縫う。
(2)(1)を輪にし、3センチほど重ねて上から約10センチ縫う。
(3)(2)で縫った部分を半分折り返し、3センチほど残して一周縫う。
(4)子どものウエストに合わせたゴムを通し、端を1センチ重ねて縫う。
(5)表に返してボタンを付ける。

ママ手作りの「おねしょケット」なら“お姉ちゃんパンツ”で眠れる日も近い?
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家庭にあるタオルで簡単にできる「おねしょケット」
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