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女性社員半数が子育て中 鶴岡のキャド・キャム

2015年9月15日掲載

 鶴岡市の建築設計業キャド・キャムは社員85人の7割が女性。そのうち半数が子育て真っ最中だ。社員が子どもを連れて職場で仕事をしている姿は珍しいことではない。

 子どもをおんぶして仕事をしている写真の女性は、保育園に迎えに行って子どもを職場に連れてきてまた仕事をし、夫が仕事帰りに子どもを連れて帰る-というパターンだった。斎藤士郎社長(57)は「職場に子どもがいるのは自然な光景。(社員のニーズに)その都度柔軟に対応してきた」と語る。

子どもをおんぶして仕事をする社員の姿もある(キャド・キャム提供)
子どもをおんぶして仕事をする社員の姿もある(キャド・キャム提供)

 同社の勤務時間は午前9時~午後6時。実力給のため、自分の生活に合わせて就業時間を調整できる。「『私は(午後)5時(終業)の女よ』などと周囲に言うように言っている」と斎藤社長。業務はパソコンを使った設計図作製のため、「極端な話、自宅でもできる」。経験を積み、一人で仕事ができるようになれば子どもがインフルエンザにかかった時などに、自宅勤務をする人がいる。

 社員が少なかった20年ほど前は、子育て中の女性社員も残業をする状況だった。社員が子どもを会社に連れてきて仕事をするようになったのは15年ほど前。母親になる女性社員が増えてきたころだ。母子家庭の社員がインフルエンザの子どもを家に残して出勤していたため、子どもが回復するまで自宅で仕事ができるようにした。その後、その社員に家庭の状況を聞くと、子どもは母親が帰るまで、団地で一人留守番しているという。「かわいそうだから連れてこい」。その後、社員は子どもを職場に連れて来るようになった。

 一昨年、20人ほど社員が増え、子育て世代の女性も多くなった。本人が発さないと、周囲は事情が分からないため、言いやすい環境づくりを心掛けている。職場は10チームに分かれて仕事をしており、チーム長は女性が多い。斎藤社長は「女性同士だから言いやすいと思う」と話す。

 子育て世代の働き方について、斎藤社長は「言い方は悪いけど、何でもあり。私個人の考えでは限界がある。社員が『これもありですか?』と言ってくれば、まずやってみる。やってみて、受け入れられるかどうか見極める」と同社のモットーを説明。「社員には『適当』と言われるけど」と笑った。

「柔軟に対応してきた」と話す斎藤士郎社長=鶴岡市大宝寺
「柔軟に対応してきた」と話す斎藤士郎社長=鶴岡市大宝寺

今年4月育休から復帰・難波佑奈さん-社内ネット上に終業時間記入、すっと帰れる

「覚えることがたくさん」と話す難波佑奈さん=鶴岡市
「覚えることがたくさん」と話す難波佑奈さん=鶴岡市

 今年4月に育休から復帰した同社社員の難波佑奈さん(25)=鶴岡市=に仕事と子育てをどう両立しているか聞いた。

 難波さんは長女唯ちゃん(1)、夫祐太さん(25)、夫の父(47)、母(47)、小学6年(12)と5年(10)の夫の弟二人の7人家族。社内ネットワーク上に終業時間を記入しているので、社員間で情報を共有でき、午後5時半にはすっと帰ることができる。両立を始めて間もないが、難波さんは「勤務時間を調整できるし、夫の父母もいるので助かっている」と話す。

 難波さん自身はまだ唯ちゃんを職場に連れて来たことはないが、同僚が子どもを会社に連れて来る光景は目にしている。取材した日は、仕事が終わりそうになく、「唯を保育園に迎えに行った後、連れて来て仕事をしないとだめかな」と思っていたが、残業しないで済むように同僚が協力をしてくれた。

唯ちゃんと遊ぶ佑奈さん(難波さん提供)
唯ちゃんと遊ぶ佑奈さん(難波さん提供)

 家族の協力はどうなのだろう。夜勤が多い祐太さんは出勤前に唯ちゃんをお風呂に入れるのが日課。夕食は同じように仕事を持つ夫の母と協力して準備している。夫の弟は唯ちゃんととてもよく遊んでくれ、助かっているという。

 入社して程なくして産休に入ったため、職場復帰には不安もあった。「次から次に覚えることがある」と言い、デスクにもメモ書きがいっぱい。そんな難波さんのチーム長の評価は「頑張り屋」だ。

 一方で、保育園に迎えに行って、唯ちゃんの顔を見ると、「自然にママモードになる」と難波さん。仕事に集中しつつ、切り替えもうまくできている。

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