わいわい子育て

食育日記

(1)野菜を育てて、料理して食べるの♪

2016年6月7日掲載

 市街地にありながら自然豊かな木の実西部保育園(山形市南石関、坂元真紀子園長)は活動の軸に食育がある。トウモロコシ、ジャガイモ、枝豆、カボチャ…。種をまき、水やりをして自分たちの手で育てた野菜を自分たちで調理して食べる。そんな日々の中で、野菜が好きになった子、お手伝いを進んでするようになった子がいる。「小麦粉になる前の小麦を見てみたい!」「このイモムシ、なんでカブの葉しか食べないの?」と科学的な興味も芽生えてきた。さて今年も畑の活動がスタートした。子どもたちはどんな発見をするのだろうか。毎月2回、同園の食育の取り組みを追う。

子どもたちが野菜を育てる畑。保育園から歩いて2、3分のところにある=山形市南石関
子どもたちが野菜を育てる畑。保育園から歩いて2、3分のところにある=山形市南石関

 同園があるのは山形市上下水道部の西側。西回りバイパスが近くを走るものの、園の周りには田畑が広がり、すぐ隣には最近売り出し中の「山形セルリー」のハウスが並ぶ。子どもたちの畑はこのセロリ畑の先、園から歩いて2、3分のところだ。

 5月25日。最初に畑に姿を見せたのは年中児・つき組の子どもたちと姉妹園木の実北保育園の年中児・かき組の子どもたちだ。うねにはこの日植えるサツマイモの苗が寝かされていた。昨年、トウモロコシを種から育てた子どもたちは、サツマイモの苗を目にし、「種じゃないんだ!」とまずびっくり。「ジャックと豆の木だね」と喜ぶ子もいる。畑の所有者で子どもたちの「畑の先生」でもある逸見正志さん(73)に教わり、「土のおふとんかけよう」「大きくなあれ」などと話しながら丁寧に植えていった。「焼き芋にして食べたいな」と樋口桜綺(さき)ちゃん(5)。

サツマイモの苗を植えて、土をかぶせる
サツマイモの苗を植えて、土をかぶせる

 入れ代わりで年少児・そら組の子どもたちが畑にやってきた。手にはペットボトルのふたに穴を開けて作ったマイじょうろ。5月上旬に種をまいたトウモロコシは、しゃがんだ子どもたちの顔の高さほどに育っていた。「大きくなったー」とはしゃぎながら、しっかり水をまいた。

 今年はほかにジャガイモ、イチゴ、トマト、ピーマン、ナスを植えた。「フルーツポンチにして食べたい」とスイカにも挑戦している。夏野菜を収穫したら、大根やカブなどの秋野菜を植える。収穫した野菜や果物は、カレーやピザ、みそ汁、漬物、ポップコーン、ジャムなどに料理して食べる。料理にも子どもたちの直感が生かされる。昨年、サツマイモは定番の焼き芋、サツマイモご飯のほかに、なんとギョーザにもなった。「自分で育てたものを収穫することで、それを食べてみようという気持ちが芽生えるようで、野菜が好きな子どもが増えている。『家庭でもお手伝いをしたがるようになった』という子もいる」と坂元園長。

 野菜や果物を育てる中で、「科学の目」も育っている。例えば昨年、年中児はカボチャを育てたが当初なかなか実がならなかった。「ほかの野菜はすくすく育っているのに、カボチャはなかなか大きくならない。なんで?」。保護者から授粉が必要なことを教わり、子どもたちは早速やってみる。すると翌日、実がなっていた。喜んでまた授粉してみるが、翌日は実がならない。「なんでならないの?」。子どもたちから新たな疑問がわく。そして太陽が昇りきらないうちに授粉しなければいけないことを知った。

 坂元園長は「子どもたちの目がただの『見る』から、観察する目に変わってくることに気づかされた」という。「育てる、食べる、だけではなく、子どもたちの学びにつながるようにしていけたら」と考えている。

【木の実西部保育園で育てているもの】

★畑
トウモロコシ、ジャガイモ、サツマイモ
★園庭の小さな畑
ナス、キュウリ、トマト、ピーマン、カボチャ
★プランター
スイカ、イチゴ、ラディッシュ

※ほかにもブロッコリー、大根、カブを育てる予定
ペットボトルで作ったマイじょうろで水を掛ける
ペットボトルで作ったマイじょうろで水を掛ける
「トウモロコシ大きくなってきたね」。トウモロコシに水をやる、そら組の子どもたち
「トウモロコシ大きくなってきたね」。トウモロコシに水をやる、そら組の子どもたち
大きくなるように念を送る子どもたち
大きくなるように念を送る子どもたち
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