わいわい子育て

パパが先生~自然塾

上山の親子が鶴岡で磯釣り 大物ゲット、威厳保つ

2012年5月15日掲載

 「釣りバカ」のパパたちの生態は不可思議だ。連日の仕事で疲れきっているはずなのに、休みとなれば早朝から喜々として仲間と連れ立ち、磯に、渓流に繰り出していく。それは日常を忘れ、心身をリフレッシュするこれ以上ない機会。趣味に没頭しているパパは多分格好いいから、たまにはその姿を子どもたちに見せてあげてはどうだろうか。パパたちが自然との親しみ方を子どもたちに“伝授”する新企画「自然塾」。1回目は、磯釣りに挑戦した親子連れの様子をリポートする。

パパが作る仕掛けに興味津々の子どもたち=鶴岡市加茂・加茂漁港
パパが作る仕掛けに興味津々の子どもたち=鶴岡市加茂・加茂漁港

 鶴岡市加茂の加茂漁港。ゴールデンウイークを利用し、上山市内の小学校の保護者仲間4家族17人が磯釣りに訪れた。4人のパパはいずれも釣り歴が長い達人ぞろい。一方、子どもたち9人のほとんどが磯釣りは初めてだ。

 普段はルアー釣りでイナダなどの「青物」狙いを得意とする布川裕之さん(37)=同市四ツ谷1丁目=は家族3人で参加。長男の上山小1年裕也君(6)を連れ、アジやメバルなどの小物釣りをすることがたまにあるというが「これほどの大人数で釣りをするのは初めて。家族ぐるみで楽しみたい」と腕を鳴らした。

 小雨が降り始め、序盤から暗雲が垂れ込める。しかし、パパたちは「海が濁った方がよく釣れる」と頼もしい。この日はアジの他、メバル、アイナメといった、あまり移動しない根魚をターゲットに定め、準備を開始した。

「でっかい!」「こんなのが釣れるの?」。パパが釣った約60センチのワラサに歓声が上がった
「でっかい!」「こんなのが釣れるの?」。パパが釣った約60センチのワラサに歓声が上がった
パパの手ほどきを受け、さおを振るう
パパの手ほどきを受け、さおを振るう
「こんなに釣れたよ!」。初めて釣ったアイナメににっこり
「こんなに釣れたよ!」。初めて釣ったアイナメににっこり

 最初は複数の針が付いた仕掛け「サビキ」釣りでアジを狙う。しかし反応がない。遠投して根魚を狙う投げ釣りの仕掛けに換える。子どもたちはパパたちにさおの振り方やリールの巻き方を教わりながら、代わり番こにさおを持つ。その時、同小1年長橋永真君(6)のさおが反応した。「何か重くなったよ」。リールを巻き上げると、20センチ弱のアイナメだ。「やったあ」。初めての磯釣りで得た釣果に大興奮の様子。長橋君はその後もヒットを連発し、一人でアイナメとメバル10匹ほどを釣り上げた。

「大物か!?」と一同ざわめくが、掛かったのはビニールの切れ端。こんなハプニングも釣りの楽しみ
「大物か!?」と一同ざわめくが、掛かったのはビニールの切れ端。こんなハプニングも釣りの楽しみ

 昼すぎには釣果が途絶えた。それでも雨に打たれながら黙々と餌を付け替え、仕掛けを微調整して海に向かうパパたち。釣りとは厳しい自然と対峙(たいじ)すると同時に自分自身と向き合う作業でもある。そんなパパたちの真剣な表情につられるように、子どもたちは釣りに没頭した。

 雨脚が強まったため、午後3時すぎに撤収。ここで井上久さん(31)=同市旭町=が集合前に酒田市の酒田北港で釣ったというワラサをクーラーボックスから取り出した。体長約60センチの大物。「こんなのが釣れるの」「すごい」と子どもたちは驚きの表情。普段は仲間だけで釣りに行くことが多いという井上さんは「大物が釣れてむしろ自分の方がびっくり。また子どもたちを連れて来ます」。パパの威厳を保ち、満足げに漁港を後にした。

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