
非常食、食べ慣れておこう 災害に備え 種類豊富、西谷さんに活用法聞く

東日本大震災から11日で12年となる。この機会に非常時の備えについて親子で考えてみてはどうだろうか。子どもの場合、非常食に食べ慣れておくことが大切という。手を加えて日常の食事に取り入れてみる手もある。防災士で3児の母親でもある西谷友里さん(37)=山形市=に非常食のアレンジレシピや活用法を聞いた。
子どもは好き嫌いが多かったり、初めて口にする物を警戒したりすることがある。そこで、西谷さんは普段の生活で子どもと非常食を食べてみることを提案している。「大きな地震があった時に食べる物だよ」などと防災について話をするきっかけにもなる。

今の非常食は種類が豊富だ。アレルギー対応やおいしい物も多く、幼い子どもも安心して食べられるという。西谷さんは「災害が起きてライフラインが途切れても、『この非常食は食べたことがある』『おいしい物があるから大丈夫』と子どもの安心にもつながると思う」と話す。
保存期間切れを防ぐことにもつながる非常食の普段使い。お湯を注ぐだけや常温で食べられるので、仕事で忙しい時や体調が悪い時にも活用できる。新型コロナウイルスの自宅療養や待機中に食べたという人もいるという。「食中毒の心配がないので、夏休みに部活動のお弁当として持たせる中高生の親もいる」と西谷さん。非常食の活用の幅は広い。
アレンジもおいしい
そのままでもおいしく味わえる非常食だが、アレンジもお薦め。紹介するレシピは手軽で小学生でも作れそうだ。
■野菜たっぷりトマトリゾット


▽材料 非常食用チキンライス1袋、非常食用野菜たっぷりトマトスープ1袋、溶けるチーズ、ベビーリーフなど
▽作り方
(1)チキンライスの袋に熱湯を入れ、15分待つ。
(2)小鍋にトマトスープとチキンライスを入れて火にかけ、1分ほど混ぜ合わせる。
(3)適量のチーズを乗せ、とろりとさせる。
(4)器に盛り付け、ベビーリーフで彩る。
■かけるだけのカレードリア


▽材料 非常食用ドライカレー1袋、レトルトカレー1袋、溶けるチーズ、パセリ
▽作り方
(1)ドライカレーの袋に熱湯を注ぎ、15分待つ。
(2)器にドライカレーを盛り付け、上からレトルトカレーをかける。
(3)溶けるチーズを乗せ、電子レンジで温める。
(4)仕上げにパセリを乗せる。
■ようかんでお汁粉


▽材料 非常食用ようかん、水、コーヒーミルク1個、餅
▽作り方
(1)鍋に小さく刻んだようかんと適量の水を入れて火にかける。
(2)なめらかになるまで溶けたら、コーヒーミルクを混ぜてこくを出す。
(3)最後に餅を入れる。