三つの体操で足指整え
ヨガインストラクター・菊池麻希さん(山形)に聞く
幼児期から足の指が変形している子が近年、目立っている。小指が横に向いていたり、十分に伸びずに曲がっていたりする子、指が浮く子もいる。生活スタイルの変化で、はだしの時間が減ったことなどが要因とされる。そのままにしていると、足指を十分に使えなくなり、体の土台がぐらついてしまうそうだ。
足が大地を捉えることができると、体の芯がしっかりし、姿勢が良くなる。姿勢が良くなると深く呼吸できるようになり、体幹が使えるようになるし、集中力が生まれる-と良いことずくめのよう。
大地を捉える足にするには、ぴったりの靴に加え、足指を整える体操が有効とされる。ヨガインストラクターの菊池麻希さん(36)=山形市の総合型地域スポーツクラブ・アプルス=に、親子でコミュニケーションを図りながらできる三つの体操を聞いた。
触って育む 足裏センサー
足指の関節を伸ばすように引っ張って緊張を緩めてあげると、自然とおなか(丹田)に力が入ります。きつい靴では指が潰れるように曲がってしまい、おなかの力がなくなり猫背になってしまいます。大きい靴を履いていると、靴が抜けないように指に不自然な力が加わり、指が曲がったり浮いたりして指先を使わなくなってしまいます。
子どもの足の裏は、赤ちゃんの時から触ってあげましょう。足裏の感覚センサーが敏感になります。敏感になれば体の安定が感覚的に分かるようになりますし、触ってケアしていると足の裏はフワフワです。
小指の爪が短くなっている人はいませんか。指先は骨の代わりをするように爪が生えていて、使わないと退化して短くなるし、使うと再生します。大人になっても体を変えられます。足指が使えなくると体が支えられなくなります。人生の最後まで歩けるよう、足指を刺激しましょう。
[1]力を入れてみよう
(1)子どもの足指の間に、大人の手の指を挟む。
(2)子どもは足の指に力を入れてグーをつくる。左右10回ずつを目安に。
(3)力が伝わっていない足指があれば、大人は教えてあげ、動いてほしい方向に優しく押す。
[2]広げて伸ばそう
(1)子どもの足指を2本持ち、広げるように横、交互に前、後ろと引っ張る。
(2)親指と人さし指、人さし指と中指…というように、順番に1回ずつ伸ばす。
[3]横のアーチを刺激しよう
(1)親は手の親指を、子の足裏の真ん中に当てて他の指で足の甲(こう)を丸めるように優しくなでる。
(2)子に気持ちいいか聞きながら、親は力を入れすぎないように手を動かす。