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本紙記者・パパの一歩(下) おむつ替え、女性の仕事?

2021年11月16日掲載

 第1子の娘が誕生し父親となり、9月から1カ月間の育休を取得した報道記者の自分(29)=鶴岡市出身。同郷の妻(30)の実家での育休中は、娘を抱く時間をたっぷり持てて幸せに満たされた一方、男性と赤ちゃんが一緒に出掛けるにはさまざまなハードルがあり、身近な育児環境がまだまだ発展途上だと痛感した。

 9月半ばの娘の1カ月健診は幸いにも「異常なし」との結果で、ひとまず安心。そろそろ外に出してみようと思い、一緒に外出する機会が増えた。最初の頃は夕暮れに抱っこしながら家の周りを散歩することから始めた。

とても不便

娘との外出は楽しい一方、おむつ交換などハードルが高い面もある=鶴岡市
娘との外出は楽しい一方、おむつ交換などハードルが高い面もある=鶴岡市

 妻にリフレッシュしてもらうため、娘と2人きりで初めて出掛けた時のこと。粉ミルクや日用品を買おうと鶴岡市内の商業施設に向かう車内で娘がうんちをした。「きょうは出て良かったな」。便秘気味の娘を心配していた自分はほっとして車を急がせた。

 到着後、すぐに男性用トイレに入ったがおむつ交換台が見当たらず、がくぜんとした。すぐ近くにはスーパーマーケットやドラッグストアがある。別のトイレに行くか―。迷ったものの、そこに確実にあるとは限らないし、娘のお尻はなるべく早くきれいにしてあげたい。仕方なく車の中でおむつを替えた。駐車場で周りの目が気になったのは言うまでもない。

 後日、妻と市内のスーパーに買い物に行った時も男性用トイレにおむつ交換台がなかった。娘を抱いていた自分がおむつを替えようとしたが、やむなく妻に女性用トイレで替えてもらった。子どもが生まれる前から、男性用トイレにおむつ交換台がなくて困るという話題は耳にしていた。そして当事者になり強く思った。「本当にそうだし、これはめちゃくちゃ不便だ」

当たり前に

 それからというもの、男性が子育てしにくい環境になっていないか、市内外のさまざまな場所を観察するようになった。ほかに気になったのはトイレの個室内にベビーチェアがあるかどうか。出先の男性用トイレにはない所もあった。もし自分が子どもと一緒だったら―。想像してもうまい対処法が思い浮かばない。

 間もなく3歳になる男児がいる先輩男性記者(31)は「今ではいい思い出だけど、ベビーチェアがないときはしばしば子どもを脇に抱えて用を足した」と笑いながら話し、「あるのが当たり前だと本当に助かるよね」と続けた。

 赤ちゃんとのお出掛けでもうひとつ重要なのが授乳だ。赤ちゃんはおなかがすくと泣く。ほかの買い物客に迷惑が掛からないよう、男性でも落ち着いてミルクを与えられるスペースなどがあれば外出先での育児はしやすくなると思った。

現状即して

 子育てに関して女性仕様の社会になっているのは、これまで女性ばかりに負担を掛け続けてきたことの裏返しだ。近年はようやく父親による育児は当たり前と言われる世の中になった。一方で男性用トイレにおむつ交換台がないなど、時代の流れに社会環境の整備が追い付いていない面があると痛感した。政府が男性の育休取得率を高めようとするのなら、子育てしやすいような環境整備をもっと促していくべきだろう。

 女性活躍の必要性が叫ばれるようになった。これに伴い男性が子育てしやすい社会になれば女性の結婚、出産、社会進出にもつながるはずだ。どこでも誰でも安心しておむつ交換や授乳ができる社会になれば…。自分の後に続くパパママが不便を感じることがないよう、現状に合った子育て支援の在り方を考える時だと思う。

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