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気分は昆虫博士 米沢で触れ合いイベント

2016年8月2日掲載

 世界最大のカブトムシや虹色のクワガタムシに触れる展示イベント「タッチにTRY!」が先月、米沢市のよねざわ昆虫館で開かれた。珍しい昆虫13種が紹介され、市内外の小学生などが指先でつんつん触ってみたり、手のひらに載せてみたりと大興奮。それぞれの特徴もしっかり学び、気分はすっかり昆虫博士!

珍しいカブトムシに喜ぶ子どもたち=米沢市・よねざわ昆虫館
珍しいカブトムシに喜ぶ子どもたち=米沢市・よねざわ昆虫館

 山形昆虫同好会事務局長の横倉明さん(59)=山形市久保田3丁目=が講師を務めた。昆虫の特徴は足が6本で、体は頭と胸と腹の3部に分かれていることと説明。昔ながらのイナゴのつくだ煮が振る舞われると、初めのうちはおっかなびっくりの子どもたちも、あまじょっぱくてポリポリした食感がやみつきになったようだ。「おかわり!」「もっとちょうだい」と手が止まらなくなった。

 昆虫との触れ合いでは木の枝のようなナナフシモドキ、山に生息するオオゴキブリが登場。「触ってみたい」と子どもたちが順番待ちの長い列をつくった。世界最大のカブトムシ「ヘラクレス ヘラクレス」は、体長約15センチ。山形市南小3年丸子敬大君(8)は「角が太くて堅かった。ちょっと重たかった」とうれしそうに話した。

子どもたちに昆虫の特徴を分かりやすく説明する横倉明さん
子どもたちに昆虫の特徴を分かりやすく説明する横倉明さん

 標高3千メートル以上にしか生息しない「サタンオオカブト」、世界最長のクワガタムシ「ギラファノコギリクワガタ」、体が虹色に光り輝く「ニジイロクワガタ」、4本の角を持つ「ネプチューンオオカブト」など、なかなか見ることができない珍しい昆虫ばかり。子どもたちの視線はくぎ付けになった。

 米沢市舘山1丁目の保育士八鍬徳子さん(30)は「子どもはトンボやダンゴムシぐらいしか触ったことがない。貴重な体験ができてよかった」と話す。長男咲斗君(6)長女和華ちゃん(4)は「クワガタムシのはさみが格好良かった」、「(イナゴのつくだ煮は)しょっぱかったけどおいしかった」とにっこり。

枝そっくりのナナフシモドキ。腕に乗せた感触はどんな感じかな
枝そっくりのナナフシモドキ。腕に乗せた感触はどんな感じかな
カブトムシなど

米沢・昆虫館で31日まで409種紹介の特別展―身近な虫コーナーも常設

 子どもたちに人気のカブトムシやクワガタムシの標本が大集合! よねざわ昆虫館では今月31日まで、計409種を紹介する特別展「カブトVSクワガタ ザ カブ・クワ オールスターコレクション」が開かれている。細部までじっくり観察して、体の大きさや違いを比べてみよう。

 展示室には身近な虫コーナーを常設。チョウやカミキリムシ、タマムシなど約60種の標本の隣に、成虫や幼虫が好む植物の模型が並ぶ。それぞれの「ごちそう」となる植物を知れば、虫捕り名人になれるかも。

メモ

 開館時間は午前9時~午後5時(最終入場は午後4時半)。8月31日まで無休。入場無料。住所は米沢市簗沢1776の1 三沢コミュニティセンター内。問い合わせは0238(32)2005。

【昆虫愛好家の杉浦さんに聞く】虫捕りのこつは―昼に場所決め、早朝出発

 「カブトムシやクワガタムシを自分の手で捕まえてみたい」という親子も多いのでは。昆虫愛好家の杉浦信雄さん(49)=福島市=が、虫捕りのこつを教えてくれた。

「昆虫が大好きという気持ちが一番大切」と話す杉浦信雄さん
「昆虫が大好きという気持ちが一番大切」と話す杉浦信雄さん

 カブトムシやクワガタムシはクヌギやコナラ、ミズナラを好む。昼間に虫捕りスポットを見つけておき、早朝に繰り出そう。長袖長ズボンは基本で、草むらにマムシがいることもあるため長靴を履いた方がいい。

 目当ての木が見つからなかったら、手作りの虫寄せアイテムの利用がお勧め。ビニール袋に熟れたバナナと焼酎、イースト菌を入れる。1日ほど寝かせたものをストッキングに移し、手近にある木にぶら下げておく。運が良ければ、匂いに誘われてカブトムシなどが寄ってくる。もちろん、後片付けはきちんとしよう。

 虫捕りをするのに何より大切なのは「好き」という気持ち。好きだから興味が膨らんでいろいろ調べるようになり、山や草むらに何度も足を運ぶようになる。経験を重ねて、自分だけの虫捕りスポットを見つけてほしい。

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