家づくりコラム家識

(26)「暖かさ、経済性、雰囲気!暖房選びのポイントは?」

床暖房、薪ストーブでくつろぐ家族のイラスト

家づくりは、選択と決断の連続。北国の住宅の場合、暖房選びは特に重要な選択の一つと言えるのではないでしょうか。ここ山形は、一年の約半分を暖房に頼る生活ですから、暖房設備として何を選ぶかによって住まいの快適さは大きく左右されます。今回は、暖房にはどんな種類があって、どんな特徴があるかを主な5種類に絞ってご紹介します。

1.一台で冷暖房OKが魅力の「エアコン」

夏場、冷房として活躍してくれたエアコンがスイッチひとつで暖房に切り替わる便利さに加え、火を使わない安全性やクリーンさも大きな魅力です。以前のエアコンはパワー不足で十分に暖まらないといったイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、最近のエアコンはかなり進化をしており、寒冷地仕様のエアコンともなれば暖房能力はかなりパワフルで、より早く暖まります。ただ、室外気温と設定温度の差が大きい分、暖房は冷房よりも電気代が高くなってしまいがちです。

2.足元からやさしく暖める「床暖房」

床を暖めた熱が壁や天井へ反射することで室内全体を暖める床暖房には、床下に電熱線ヒーターを張り巡らせて電気で暖める電気式と、床下にパイプを敷き詰めて温水を循環させて暖める温水循環式があります。暖かい空気は下から上に上がっていく性質があるため足元から徐々に暖めることで「頭寒足熱」の理にかなった暖房とも言えそうです。また、暖房設備が床下に隠れているため部屋を広く使える、送風式ではないので乾燥しにくくホコリもたたないなどのメリットもあります。

3.家中あったか、室内スッキリ「床下暖房」

床暖房と床下暖房、名称はよく似ていますが、システムはまったく違います。床下暖房とは、床下の空間にエアコンやストーブなどの暖房を設置し、暖まった空気を室内に設けた床ガラリを利用してゆるやかな自然対流を起こして部屋全体を暖めるシステムです。床を直接暖めるため床材が限定される床暖房と違って床材を自由に選べることや床下が乾燥状態になることで湿気を好むシロアリ対策になる点も魅力です。

4.クリーンで乾燥の心配もない「セントラルヒーティング」

セントラルヒーティングとは、熱源装置で暖めた温水や温風を建物内の要所要所に設置されたパネルヒーターを通して屋内全体をあたためる暖房設備。環境にやさしい省エネタイプとして主流になっている熱源装置はヒートポンプ温水暖房機です。パネルヒーターはカラーや形状も豊富で室内空間に溶け込むものを選ぶことができるのでインテリア性を損なうこともありません。

5.炎が見えて癒し効果も高い「薪ストーブ&ペレットストーブ」

炎の見える暖房で身も心も温まりたい、癒されたい、そんな理由で薪ストーブやペレットストーブ人気が高まっています。また、ガスや石油といった化石燃料を使わない環境面への意識の高まりも後押ししているようです。

薪ストーブは、災害時などに停電してしても使用できるので安心で、機種によっては湯沸かしや煮込み料理などに利用できる楽しみもあります。ただ、煙突の設置などを含め初期費用がかかること、薪割りや保管場所の確保、薪をホームセンターなどで購入する場合のコストなど、大変なことも少なくありません。一方、ペレットストーブは、間伐材や木屑・廃材等を再利用して製造される木質バイオマス燃料を使用する暖房です。薪ストーブと比べて煙突の設置が容易で初期費用は抑えられ、煙が少ないというメリットもあります。

<まとめ>

暖房設備にはそれぞれ長所も短所もありますから、何を最も重視するのかでセレクトすることになります。また、1つの暖房だけで厳しい冬を乗り切ろうと頑張りすぎず、ファンヒーターや電気カーペット、コタツなどをスポット暖房として適材適所で取り入れてみるのもいいでしょう。まずは、メインとなる暖房システムの暖かさをそれぞれの展示場で体感されることをお勧めします。