震災で式中止の学生らに卒業祝い 山形大・3年後の再会喜ぶ
2014年10月19日
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学位記・修了証書の代わりに記念の色紙が贈られた=山形市・山形大小白川キャンパス
10年度の同大学位記・修了証書授与式は11年3月25日に県体育館(山形市)で予定していたが、東日本大震災の避難所となったため中止に。当時の学生たちは同大小白川キャンパス(山形市)で個別に学位記と修了証書を受け取るなどして卒業した。 同キャンパスでこの日始まった大学祭に合わせ、人文学部の教職員が企画。震災発生から3年が経過したことから「3年目の卒業祝い」と銘打った。卒業生約330人に案内状を送付し、全国各地から約50人が出席。学位記と修了証書の代わりに、学生にとっての指導教員がメッセージを記した色紙を準備した。「3年前には言えませんでしたが、卒業おめでとう」「大変立派な卒業論文でした」などと書かれ、北川忠明学部長が手渡した。 会場となった教室は、卒業生と教職員が久々の再会を喜ぶ声で満ちあふれた。仙台市出身の会社員倉科知恵さん(26)は「これまで何となく中ぶらりんな感じだったが、大学生活が終わったという実感が湧いた」。天童市出身の会社員伊藤瑛(あき)さん(25)は「社会人になる“節目”を迎えられた。こういう機会がなければ友だちと再会することもできなかった」と感謝していた。
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