「避難者保育所」、山形市に9月開設 福島県内から避難の保育士ら発案
2012年08月17日
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福島県からの避難者を対象とした保育所開設に向け、保育士たちが準備を進めている=山形市
山形市には16日現在、1518世帯4643人が避難しており、その大部分が福島県内から。避難生活は長期化し、二重生活による経済的負担が大きな問題となっている。一方で、待機児童の多い同市では認可保育所への入所は難しく、認可外保育所は保育料の負担が大きいことから、避難者が働きたくても子どもを預ける場所がない-という状況にある。 子どもを預けられる場所を提供することで、就労支援や社会参加を促し、経済的自立やストレス緩和につなげようと、保育士の資格を持つ避難者が保育所開設を発案。宮城県気仙沼市で保育所の再建を支援した実績のあるNPO法人国際ボランティアセンター山形(IVY)に協力を依頼し、今年6月から開設に向けた取り組みが始まった。 現在は、保育所となる場所の整備や預かり体制の詳細について話し合いを重ねている。メンバーに共通するのは「母親として、避難者として同じ目線で保育園をつくり上げていきたい」との思い。「急な場合でもできる限り受け入れたいよね」「きょうだいで一緒の場合は割引があったらうれしい」など、避難者の立場に立った優しい言葉が交わされている。 場所は同市小白川町1丁目で、6カ月から就学前までの30人を受け入れる。時間は午前8時~午後6時で土日祝日は休み。保育料は2歳までが毎月2万5000円、3~6歳が同2万3000円。一時預かりも行う。外遊びや自然と触れ合う機会を多く設ける計画という。 22日午前10時から市男女共同参画センターで入園説明会を行う(託児あり)。問い合わせはIVY023(634)9830。
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