震災の支援物資“在庫”山積み 水や食料、衛生用品などトラック65台分
2011年05月09日
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全国から寄せられた大量の支援物資が現地へ送られないまま山積みとなっている=村山市・県村山総合支庁北庁舎旧保健所棟
県は大量の支援物資の受け入れで被災県が混乱しないよう天童市の県総合運動公園に一時預かり場となる集配拠点を3月18日に開設。全国の自治体や企業のほかフランス大使館など海外からも毛布や食料品、衛生用品などが届けられた。 4月4日には被災地で救援物資が充足しつつあるとして全国知事会が食料品以外の提供を見合わせるよう通知。同8日に支援物資全般の募集が停止された。県によると4月26日現在で集積した支援物資は310件、延べ1753品目。現地への搬出は主に自衛隊の6トントラックが使われ、計70回運び出された。 県は支援物資の搬出が一段落したとして4月30日に県総合運動公園の集配拠点を閉鎖。その際、飲料水や非常食、紙おむつやマスクなどの衛生用品、古着などが4トントラック換算で65台分残った。現在は村山総合支庁北庁舎(村山市)、置賜総合支庁西庁舎(長井市)、庄内総合支庁(三川町)、県庁(山形市)の空きスペースに分散して保管。いずれも段ボールが山積みの状態となっている。 被災県全体では物資が足りているとされ、要請がなければ現地へ送ることができない一方、局所的には物資を求める声もある。県は「被災地へのきめ細かいサポートではNPOやボランティア団体、市町村レベルの行動力が有効。現地のニーズを聞きながら在庫を活用してほしい」と呼び掛け、飲料水や食料品、衛生品など需要が高そうな品目は県村山総合支庁西庁舎に集約した。 簡易トイレや古着など早急な需要が見込めない品目も大量にあり、活用や保管方法が今後の課題となりそうだ。
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