復興誓う全国同時花見、山形でも 17日午前11時、陸前高田の催しに合わせ
2011年04月13日
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被災地復興の花見を開催しようと準備を進める佐羽根博一さん(右から2人目)、大森綾信さん(同3人目)ら有志たち=山形市内
全国同時花見の中心になるのは、陸前高田市気仙町。桜の名所を含め、多くが津波で流されたが、高台にあったため桜が残った気仙成田山が会場になる。そこからは、1本だけ残った国指定名勝「高田松原」の松も見える。大きな被害と、それでも残ったものを同時に見渡せる場所で、地酒を酌み交わしながら桜をめで、皆で頑張っていこうと新たな一歩を踏み出す。避難生活を送る住民たちが、地元の郷土芸能を披露する予定だ。 この花見の趣旨に共感した岩手県宮古市出身の2人が、山形市でも開催しようと動きだした。JTB東北山形支店に勤務する佐羽根博一さん(35)と、フィデア総合研究所(旧荘銀総合研究所、山形市)の大森綾信さん(35)。佐羽根さんの実家で営んでいた宮古市内の飲食店も津波で流された。古里への思いは募る。同時に2人とも仕事柄、震災が本県の経済、地域社会にも大きな影響を及ぼしている現状を目の当たりにしており、「何かしたい」との思いを強くしていたという。 仕事仲間を通じて輪が広がり、山形屋台村ほっとなる横丁(山形市七日町2丁目)を運営するリノベーション山形の渡辺隆博社長も協力。屋台村の12店舗は通常、日中は2店舗のみの営業だが、17日は可能な限り開ける予定だ。山形まるごと館紅の蔵(同市十日町2丁目)も、当日会場に飾るサクランボの花と啓翁桜を提供する。 花見会のタイトルは「がんばろう!東北 がんばろう!山形」。復興につながるように、できるだけ山形、東北の酒、食材を提供したいと渡辺社長と相談している。会場で義援金も募る予定だ。 各自が各店舗で自由に飲食するスタイル。午前11時に、被災地の方角を向いて一斉に乾杯する。佐羽根さんと大森さんは「被災地の復興、山形の経済復興のスタートを切られるよう、多くの人に参加してほしい」と呼び掛けている。団体参加の場合は事前に申し込む。問い合わせは佐羽根さん080(3326)5652。 東日本大震災 記事一覧
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