避難者の相談窓口開設 県内の保健所
2011年03月16日
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東京電力福島第1、第2原発の周辺住民に避難指示が出され、本県に多くの避難者が訪れていることから、県は15日、県内4カ所の保健所に相談窓口の開設を決めた。放射線の測定検査や電話相談に応じる。この日、最も多くの人が訪れた置賜保健所では相談者が午後8時現在で1044人に上った。県保健薬務課によると、いずれの保健所でも放射線の影響で健康に異常がある人はいなかった。置賜保健所には、避難指示区域の住民のほか、原発から数十キロ離れた場所に住む人の中にも、不安を訴えて検査を受けに来る人がいた。原発から20キロ圏内でなければ健康への影響は心配ないとの相談員からの説明に安心する人も。被災者の多くが宿泊施設から「検査をしないと受け入れない」と言われたといい、同保健所は「過剰反応だ」と指摘している。1044人のうち、実際に検査を受けた人は442人。 村山保健所では午後6時までに249人が検査。遅くまで検査を希望する人が途絶えず、保健所側も「『何とか検査してほしい』という人をむげに断るわけにもいかない」と対応した。同保健所に用意している測定器1台では間に合わず、医療機関などからも貸し出しを受けて計3台を稼働。南相馬市から避難してきた男性会社員(49)は「福島の避難所はどこもいっぱいで入れなかった。やっとたどり着いた山形で、気持ち良く受け入れてもらえて本当にありがたい」と落ち着いた表情で話していた。 鶴岡市には南相馬市からの避難者が相次いだ。50人以上が車に分乗などし、湯野浜温泉のホテルや市役所などに避難場所を求めてやってきた。連絡を受けた荘内病院の医師や看護師、放射線技師らの検査を受けた人の一部は、しばらく市の施設に滞在するという。庄内保健所は16日、三川町の県庄内総合支庁に検査や相談の受付窓口を開設する。 最上保健所では15日午後8時20分までに、南相馬市や新地町などに住む39人が検査を受けた。 各保健所の電話番号は次の通り。村山023(627)1117、最上0233(29)1268、置賜0238(22)3002、庄内0235(66)5649。 東日本大震災 記事一覧
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