ひもじかったさ。でも毒が入ってると疑ってた

沖縄県糸満市 長嶺繁子さん

 長嶺さんは、山形城跡に本営を置いた陸軍歩兵第32連隊「霞城連隊」の炊事補助で徴用された。自宅から連隊の調理場に通ったが、1945年米軍が沖縄に上陸。連隊本部が置かれた糸満市内の壕(ごう)に4カ月以上潜み、にぎり飯を作り続けた。同年6月に米軍の毒ガス攻撃を受け、一緒に炊事を手伝った女性が亡くなった。武装解除前日、壕の出口で待ち構えている米軍にあめ玉やチョコレートを勧められたが、警戒して手を付けなかった。

(2011年8月12日付朝刊、当時82歳)

2020/8/5 08:33
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