憧れだった空は戦時中、戦いの場となった

高畠町 梅津伊兵衛さん

 旧制米沢興譲中の滑空部員だった梅津さんは、米沢市の八幡原飛行場でグライダーの滑空訓練に明け暮れていた。風に乗るのが楽しい―との純粋な憧憬(しょうけい)は、次第に軍事色に染められていった。航空兵候補者を養成するため、軍の教官らが学生の訓練を指導するようになった。10代前半の飛行機少年たちの思いは、海軍飛行予科練習生、戦闘機乗りを目指す心へと変わっていった。梅津さんが戦後、飛行場に行くことはなくなった。

(2014年8月17日付朝刊、当時82歳)

2020/7/14 08:23
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戦後75年、言葉を刻む
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