いまは科学者が戦争を意識しなくなってしまった
京都市 益川敏英さん(ノーベル賞受賞者)
ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英さんは、科学者の軍事研究への加担に反対し続ける。原点は幼少期の空襲体験。屋根を突き破った焼夷弾が目の前に。不発弾で助かったが、火の海となった名古屋の町を両親と逃げ回った。現在、防衛省や米軍に協力すれば潤沢な研究費が得られる。益川さんは軍学共同の再来を憂い、「我々科学者が戦争がどういうものか、注意を喚起していく必要がある」と訴える。2017年、77歳の時に本紙(京都新聞)取材に語った。
(京都新聞2020年7月5日付掲載)
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