小田、お前も撃たれているぞ

東根市 小田英孝さん

 小田さんは1943年、少年戦車兵学校に入り、45年に戦車隊員として千島列島の占守(しゅむしゅ)島に上陸、終戦を迎えた。同年8月18日、ソ連軍が侵攻し、仲間とともに戦車で応戦した。砲弾の補給の際、仲間が撃たれた。傷口にガーゼを詰め込んで止血すると、自らにも銃口が向けられていることに気付いた。戦車に乗り込み、攻防は3日間続いた。死闘から50年後、政府の慰霊事業で島に降り立つと、湿原に赤さびた戦車が横たわっていた。

(2018年8月14日付朝刊、当時90歳)

2020/6/23 08:02
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