長井線の線路を見るたびに、線路をたどれば家に帰れると思った

童話作家 角野栄子さん

 「魔女の宅急便」の作者角野さんは小学4年の1944年秋、東京から長井市に集団疎開した。長井駅前の旅館での集団生活は「遠足のような気分だった」というが、夜になると寂しさから泣いた。半年余りの疎開生活だったが、その後も長井とのつながりを大切にしている。執筆作業の中であの頃を思い出す。「小さい汽車」を描く際は毎日のように見つめた長井線が、主人公が山の中を歩く光景はつららを食べた里山が、脳裏に浮かぶ。

(2008年8月12日付朝刊、当時73歳)

2020/6/16 07:54
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戦後75年、言葉を刻む
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