生き残ったことも、パイロットだったことも自慢できることじゃないもの
天童市 結城政蔵さん
結城さんは1942年海軍に入隊した。当初は戦闘機の整備員だったが、パイロットを志願した。訓練を経て横須賀航空隊に転隊し、硫黄島、鹿児島へ。10回を超える出撃命令で死を覚悟したのが45年6月だった。特攻隊員として沖縄戦への参加を告げられたが、「戻ってこい」の連絡を受けて横須賀に帰還した。横須賀航空隊の隊員名簿に載る60人余で、戦死を示す赤丸がないのは、結城さんを含む十数人しかいない。
(2010年8月11日付朝刊、当時87歳)
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