続・藤沢周平と庄内

※ダイヤモンド社発行、山形新聞社編集の『続・藤沢周平と庄内 ―海坂藩の人と風―』(本文 寒河江浩二山形新聞グループ経営会議議長(山形新聞社長)/写真 板垣耕一)より転載

第1部 海坂藩まぼろし

 藤沢周平さんをはぐくんだ鶴岡の山と川。金峯山(きんぼうざん)はそんなに高くない山だが、味のある山容で、市民に親しまれている。市街地東部を流れる赤川はこの辺りにくると、瀬音が聞こえるほど浅くなる。
 ここには「海坂藩」の原風景がある。


第2部 ふるさと庄内

 鶴岡市出身の作家・藤沢周平さんが亡くなって二年余が過ぎた。地元では藤沢さんをしのぶ講演会や追想展が相次いで開かれる一方、全国から「海坂藩」を訪れる藤沢ファンは後を絶たない。市民や多くの熱心な読者の胸に、周平さんは今もさわやかな笑顔で「日本人の心」を語りかけてくる。第2部では、作品を横断的に楽しみながら、作中に反映されている庄内の特徴と普遍性、さらには藤沢さんの育った風土に焦点を当ててみたい。

第3部 はるかなる藤沢周平

 第1部・第2部は藤沢周平さんの作品を横断的に見ながら、庄内の風土、風格を中心にテーマを絞って紹介した。第3部では藤沢さんの人となりや作家像、教師像などについて、残された資料や地元の友人、知人の回想を基に迫ってみたい。藤沢さんは随筆などで自身について書き尽くした感があるが、そうした点は検証作業となる。

あとがきに代えて

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