渡辺えりの ちょっとブレーク

(175)息つく暇なく新年へ

2019/12/25 21:34

 念願だったオフィス3○○(さんじゅうまる)の山形公演が実現できた令和元年。思い出の年となりました。山形の皆さまのお陰(かげ)です。感謝いたします。

 日本劇作家協会の会長の仕事、戯曲の執筆、役者の仕事、歌手活動と、今年も息つく暇もなく、引っ越し荷物の整理も分類もなかなか進まないまま新しい年を迎えようとしています。

 悩みごとも多く、くよくよばかりしている私が毎日新聞で4年くらい担当している人生相談が本になり、各書店で販売されています。新しくエッセーも書き加えましたので書店で見かけましたら、お手に取ってご覧ください。山形の話がたくさん出てきます。両親の話も随分書きましたが、本好きな2人が認知症なのが、残念でなりません。

 芝居も戯曲も両親に褒められてその気になって頑張ってきたように思います。私の作品を楽しみにしてくれていた両親が、もしいなくなってしまったら、自分は何を支えに頑張っていけるんだろう?と思ったりします。来年の1月5日で65歳になる自分の幼児性にあきれます。

 1月4日は親友の中井由美子さんがアルバイトしていたジャズバー「オクテット」で新春ライブが決定しました。午後4時と午後6時の2回。今回はベーシストの川本悠自さんとの2人だけのライブ、秋に東京でやった2人のライブが好評だったのでぜひ山形でもと企画しました。中井さんと高校の頃に組んでいたフォークデュオ「山羊(やぎ)座」で歌っていた歌も歌います。オリジナルの曲や劇中歌もお楽しみください。

 久しぶりに誕生日を山形で過ごします。山形の友人たちと集まって夢のある話がしたいなあ。亡くなった友人たちの分も騒ぎたい気持ちです。1月は現在公演中の「風博士」の大阪公演。そして、すぐに、3月に東京・新橋演舞場で、4月に大阪松竹座で上演される「有頂天作家」の稽古が始まります。

 そろそろ落ち着いてじっくり読書したり、片付けたりしたいと嘆くのは贅沢(ぜいたく)でしょうか? とにかく一人で再スタートの年です。

 正義というものが消えてしまったような昨今。私たちの世代が頑張って主張していかないと、ますますエゴイスティックで殺伐とした世の中になっていくようで恐ろしいです。

 手を取り合って、支え合って、弱者に温かい世の中にしていきたいものです。今、戦時中に大陸に連れていかれた、兵士相手の娼婦(しょうふ)の役をやっていて、さらに強くそう思います。

 誰かが誰かの犠牲になるような戦時中の価値観に戻してはなりません。

 来年夏は、構想20年の女性の演劇人の力を結集して作り上げる舞台作品を計画しています。ご期待ください。良いお年をお迎えください。今年は本当にありがとうございました。

(女優・劇作家、山形市出身)

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