談話室

▼▽このところの陽気で植物の成長曲線が急上昇しているようだ。野辺では、少し前までまばらな点に過ぎなかった緑が日に日に勢力を拡大している。先日、いい頃合いだと家人に誘われ、親子してヨモギ摘みに出かけた。

▼▽指示に従い、汚れていない若い葉を選んでつまむ。もっと大きくなるのを待てば大量に取れて効率的だろうと進言すると「団子にするには柔らかいうちじゃないと駄目」。幼い頃から一緒に草を摘み、団子をこしらえた亡き祖母の教えだと言われたら、素人は黙るしかない。

▼▽先ごろ訃報が伝えられた絵本作家さとうわきこさんの代表作に、快活な「ばばばあちゃん」が活躍するシリーズがある。その一冊が「よもぎだんご」だ。ばばばあちゃんは泥団子遊びに興じる近所の子らを引き連れ、野に繰り出す。本物の草団子を作って食べさせるために。

▼▽桜が満開の野原は、ヨモギをはじめ食べられる植物を見分ける教室に早変わり。たくさん取って帰った後は皆で調理して味わう…。ばばばあちゃんから野遊びの楽しさと爽やかな春の風味を教わる人はこれからもいよう。さて、わが家の祖母直伝の団子はいつまで伝わるか。

(2024/04/14付)
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  • 4月14日
  • ▼▽このところの陽気で植物の成長曲線が急上昇しているようだ。野辺では、少し前までまばらな点に過ぎなかった緑が日に日に勢力を拡大している。先日、いい頃合いだと家人に誘われ、親子してヨモギ摘みに出かけた。 [全文を読む]

  • 4月13日
  • ▼▽シャリは本県産の「つや姫」、ネタも地物のフグなどの鮮魚。酒田北港に寄港した外航クルーズ船ル・ソレアルの船内で、自慢の味が振る舞われた。乗客の評判も上々で、用意したすし250食を全て平らげたという。 [全文を読む]

  • 4月12日
  • ▼▽米国が歴史上外国から受け取ったギフトの中で、ニューヨークの自由の女神と並んで最も重要なものと持ち上げられた。首都ワシントンの桜である。1912年、当時の東京市から友好の印に贈られた苗木が根付いた。 [全文を読む]

  • 4月11日
  • ▼▽桜の開花宣言があった日の夜、会社を抜け出して山形市の霞城公園に急いだ。花の見頃には早いから人影は少ないが、夕闇の遠くにステンドグラスの明かりが見える。午後7時の最終入館に、何とか間に合ったようだ。 [全文を読む]

  • 4月10日
  • ▼▽県内の多くの小学校で入学式が行われ、新学期がスタートしている。通学する児童の列に交じる蛍光イエローのランドセルカバーは新1年生の印。短い歩幅で上級生の後を追う姿を見るにつけ、登下校時の安全を願う。 [全文を読む]

  • 4月9日
  • ▼▽高級ウイスキーとはいえ1本36万円の時代が来てしまった。サントリーの「山崎25年」(700ミリリットル)は4月から20万円の値上げ。生産量が限られた「幻のボトル」ではあるが、見つけたとしても、まず手が届かない。 [全文を読む]

  • 4月8日
  • ▼▽時に明るく元気よく、またある時は嫋(たお)やかにしっとりと。茨木のり子さんの詩世界が創作合唱曲を通して会場に染みた。山形市が拠点の作曲家と合唱団が連携して先月、9曲を披露した舞台「ビバ!ウィメン」である。 [全文を読む]

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