談話室

▼▽水島新司さんの漫画「大甲子園」に高校野球の未来を先取りした場面がある。明訓の主砲山田太郎に相手投手が最速160キロ台の球を投げ込む。現実世界では花巻東の大谷翔平選手が10年前の岩手県大会で成し遂げた。

▼▽「ドカベン」では、江川学院の好投手中(あたる)二美夫(ふみお)が春の選抜で明訓・山田太郎との勝負を避け、5打席連続で敬遠。球場は騒然となった。これも漫画刊行から十数年後に現実となる。1992年夏の甲子園2回戦で星稜の松井秀喜選手が明徳義塾から5打席連続で敬遠された。

▼▽野球漫画の第一人者である水島さんが82歳で亡くなった。全盛期には6作品の連載を続けた。それを読んで野球を始めた方も多かろう。40年以上続いた「あぶさん」では、実在するプロ選手を多数描いた。「僕も登場させてください」と願い出る選手も多かったようである。

▼▽水島さんは以前「私は野球ばか。死ぬまで描き続けたい」と話していた。だが一昨年に漫画家引退を表明。熱望していた野球殿堂入りも辞退した。されど球界への貢献度は計り知れない。作品に登場した個性的なキャラクターは人々の心の中で躍動し続けていくことだろう。

(2022/01/18付)
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  • 1月18日
  • ▼▽水島新司さんの漫画「大甲子園」に高校野球の未来を先取りした場面がある。明訓の主砲山田太郎に相手投手が最速160キロ台の球を投げ込む。現実世界では花巻東の大谷翔平選手が10年前の岩手県大会で成し遂げた。 [全文を読む]

  • 1月17日
  • ▼▽SF小説の草分けといえば19世紀に活躍したジュール・ベルヌである。宇宙や地底などを舞台とした冒険譚(たん)に胸を躍らせた記憶をお持ちの方もおられよう。科学研究が進展してもベルヌが描いた空想世界は色あせない。 [全文を読む]

  • 1月16日
  • ▼▽「コンビニ人間」で芥川賞を受けた村田沙耶香さんに「ギンイロノウタ」という異色の作品がある。主人公は有里(ゆり)という女の子だ。不器用でおとなしいためか学校になじめず、家に帰っても両親の仲は冷え切っている。 [全文を読む]

  • 1月15日
  • ▼▽岸田政権が発足してから3カ月余り。新型コロナ対策を巡り国際線の新規予約停止や18歳以下への給付金などで方針変更が相次いだ。ただ自民党内では「岸田文雄首相の聞く力が発揮された」と評価する声もあるとか。 [全文を読む]

  • 1月14日
  • ▼▽戦後の日本で一時期、電気自動車(EV)が走っていた。石油不足の一方で水力発の電力は結構ある。そんな中で、戦前の立川飛行機から派生した東京電気自動車による「たま」が主にタクシーの需要で重宝された。 [全文を読む]

  • 1月13日
  • ▼▽年末年始辺りからか、拙宅の軒先に氷柱(つらら)ができて日々大きくなった。先日、窓から手を伸ばして取ると根元は骨付き肉くらいボリュームがある。手がかじかむのをこらえ、巻き尺で長さを測ると135センチほどに達した。 [全文を読む]

  • 1月12日
  • ▼▽加賀・能登・越中を治めた前田家の加賀藩史料は1658~1849年ごろの記録である。イノシシ捕獲など金沢近郊の獣害事件も記されている。興味深いのは「狼(おおかみ)」の表記が1818年から「大犬(おおいぬ)」に変わった点だ。 [全文を読む]

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