談話室

▼▽随筆「男性自身」シリーズの作家山口瞳さんは、高校野球が大好きだった。甲子園の時期はテレビにくぎ付けになる。それだけではない。自宅のある東京西郊の学校を応援するため地方大会の球場に陣取ったりもした。

▼▽「甲子園大会―やってみたいこと」という小文に願望を縷々(るる)記している。選手たちのひた向きなプレーを見ているとつくづく思う。監督をやってみたい。力がないことはもちろん知っている。それがかなわぬ夢ならば、作戦参謀をやってみたい。中継放送の解説者でもいい。

▼▽どれもこれも駄目なら、と文章は続く。負けた選手が甲子園の土を持っていくのを手伝う係でもいい。泥だらけで集める姿は気の毒でならない―。25年前に死去した山口さんだが、歓喜も落胆も例年のようには味わえなかった今夏の選手を見たら、どんな声を掛けただろう。

▼▽山形市の中心街には毎晩、山形花笠まつりの電飾が浮かび上がる。本来ならきょうから3日間、目抜き通りは踊り手の熱気があふれていたはずだ。だがコロナの夏、主人公たちはいない。「最高の花笠を またここで」。電飾の脇に掲げられた願いのように、来年はきっと。

(2020/08/05付)
最新7日分を掲載します。
  • 8月5日
  • ▼▽随筆「男性自身」シリーズの作家山口瞳さんは、高校野球が大好きだった。甲子園の時期はテレビにくぎ付けになる。それだけではない。自宅のある東京西郊の学校を応援するため地方大会の球場に陣取ったりもした。 [全文を読む]

  • 8月4日
  • ▼▽人類の歴史は病との闘いの連続だった。現在、地球上を覆っているコロナ禍もその延長線上にある。治療法やワクチンの開発などを支えているのは科学技術の進歩。ウイルスは遺伝子レベルで詳細な分析が進んでいる。 [全文を読む]

  • 8月3日
  • ▼▽西川町の寒河江川を水源とする村山広域水道が初の給水停止に追い込まれたのは2013年7月のことだ。豪雨に伴う原水の濁りで浄水処理ができなくなり、受水する12市町のうち6市町で約5万4千世帯が断水した。[全文を読む]

  • 8月2日
  • ▼▽嫌なことは先延ばししたい。誰だって思ったことがあるだろう。そんなときは「やるべきこと」のリストをもう一度見直してみたら。日本でも著書が評判になった米国の心理学者ケリー・マクゴニガルさんは助言する。[全文を読む]

  • 8月1日
  • ▼▽長井市の中心部を初めて歩く人は水路の多さに驚くに違いない。置賜野川を水源とし、江戸時代から続く商家には屋敷に水路を引き込んで洗い場として使う「かわど」が現存している。水のまちと称される所以(ゆえん)である。 [全文を読む]

  • 7月31日
  • ▼▽阪神大震災に触発されてできた短歌がある。歌人竹山広さんの「居合はせし居合はせざりしことつひに天運にして居合はせし人よ」。災厄に見舞われてしまった人々への哀憐(あいれん)の情は東日本大震災の後にも共感を集めた。 [全文を読む]

  • 7月30日
  • ▼▽水面すれすれから開けた視野は異空間に身を置くようだった。流れに身を任せて橋桁を潜(くぐ)る。鳥のさえずりが瀬音に交じる。10年ほど前、ゴムボート川下り大会に参加した。その折の記憶は清涼感、高揚感と共に蘇(よみがえ)る。[全文を読む]

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