談話室

▼▽藤沢周平さん(鶴岡市出身)は作家になる前、業界紙の編集長を務めていた。専らハムやソーセージなど食肉加工品のニュースを扱う週刊の「日本加工食品新聞」である。10年にわたって1面コラムの執筆も担当した。

▼▽そのうちの一部を収録した「甘味辛味」(文春文庫)からは、業界の発展を願ってペンを握る記者としての顔が浮かんでくる。コラムは添加物の不正使用や衛生面の不備などに警鐘を鳴らす一方で消費喚起策にも踏み込む。ある時は宣伝戦略について以下のように考察した。

▼▽食肉加工品はどれも似ているためブランドイメージをつくりにくい。「それだからこそ、ブランドPRの重視が必要なのではないだろうか」と。またある時は、箱の色が中身の品質イメージに影響を与えるという研究結果を引いて、包装が購買意欲を高める効果に言及した。

▼▽ソーセージ業界では現在、袋の上を縛る「巾着型」の包装をやめる動きが進む。売り場で目立つとして各社の定番だったが、形を変えてプラスチックの使用量を減らす。環境に配慮しているか否かが商品選択の一つの基準になる時代の到来を、藤沢さんならどう書くだろう。

(2022/01/29付)
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  • 1月29日
  • ▼▽藤沢周平さん(鶴岡市出身)は作家になる前、業界紙の編集長を務めていた。専らハムやソーセージなど食肉加工品のニュースを扱う週刊の「日本加工食品新聞」である。10年にわたって1面コラムの執筆も担当した。 [全文を読む]

  • 1月28日
  • ▼▽山形大付属博物館の収蔵品に幕末の飛島(酒田市)のタラ漁場を記した絵図「東沖(ひがしおき)鱈(たら)漁場図」がある。1855(安政2)年の飛島・鈴木家文書を、元小学校長の原田磐穂(いわお)が1943(昭和18)年に書き写したものだ。 [全文を読む]

  • 1月27日
  • ▼▽先日、社外の会議に呼ばれ出席した時のことだ。議題は主催した法人の将来に関する計画案。そこで出席者の一人が説いたのはPDCAの重要性だった。大手メーカーの役員を務めたベテランの注文は説得力を帯びた。 [全文を読む]

  • 1月26日
  • ▼▽イタリアからロシア戦線に送られた夫が、極寒の雪原で行方不明になった。生きていると信ずる妻は懸命に足取りを探る。第2次大戦に翻弄(ほんろう)された悲恋を描き、公開から50年を経た今も人気の映画「ひまわり」である。 [全文を読む]

  • 1月25日
  • ▼▽各国の新型コロナ感染対策に関する小話を一つ。国民は政府のどんな発表に反応し外出を控えたか。米国は「外出は正義に反する」で、中国は「拘束する」。フランス人は「外出しろ」と命じられて逆に家にこもった。 [全文を読む]

  • 1月24日
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  • 1月23日
  • ▼▽中国上海市の大学病院で呼吸器科に勤務する女性医師査瓊芳(さけいほう)さんは2年前、都市封鎖下にあった湖北省武漢市の病院に派遣された。医療支援隊の一員として、新型コロナウイルスに感染した重症患者を救うためである。 [全文を読む]

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