談話室

▼▽正倉院の宝物には花や紐(ひも)を咥(くわ)えた鳥の意匠が多く施されている。伝説の瑞鳥・鳳凰(ほうおう)に加えオウムやカモ、ヤツガシラなど実在の種も描かれており、バードウオッチング感覚で図録を見るのも一興。古人も鳥を愛したか。

▼▽「花喰鳥(はなくいどり)」と呼ばれる文様はササン朝ペルシャに起源があるという。平凡社大百科事典によると、日本では後に吉祥文の松と結び付き、鶴が若松の小枝を口にして飛ぶ「松喰鶴(まつくいづる)」に発展した。いずれも工芸品や着物の柄として現代に息づく。慶事を望む思いの表れであろう。

▼▽やっていることは同じでも、こちらは風流な呼び名とは縁遠い。繁殖期を迎えたカラスである。巣作りのために剪定(せんてい)枝やビニール紐などを咥えて運ぶ姿が目に付く。困るのは電柱の上に営巣される場合だ。針金の類いが材料に用いられていると停電を引き起こす恐れがある。

▼▽22日に米沢市と寒河江市で発生した停電はいずれもカラスの巣が原因とみられる。東北電力が県内で年間に撤去する巣の数は7千~8千個に上るという。巣材が人間の生活に由来しているとなれば一方的に責めるわけにはいかないが、ライフラインへの打撃は勘弁願いたい。

(2020/03/29付)
最新7日分を掲載します。
  • 3月29日
  • ▼▽正倉院の宝物には花や紐(ひも)を咥(くわ)えた鳥の意匠が多く施されている。伝説の瑞鳥・鳳凰(ほうおう)に加えオウムやカモ、ヤツガシラなど実在の種も描かれており、バードウオッチング感覚で図録を見るのも一興。古人も鳥を愛したか。 [全文を読む]

  • 3月28日
  • ▼▽日本文学に造詣が深いロバート・キャンベルさん(国文学研究資料館長)の最近のエッセーを読んで、考えさせられた。題して「幸せって何だろう」。自身が思い浮かべる幸福な心持ちを、三つに分けて説明している。 [全文を読む]

  • 3月27日
  • ▼▽微妙な差異をよくぞ見定め、繊細な名を付けてきたと感心する。日本人の色に関する感覚である。一見みな同じような白にしてもそうだ。鉛が成分の白は鉛白(えんぱく)といい、ほのかに加わる黄と青、赤が柔らかさを醸し出す。 [全文を読む]

  • 3月26日
  • ▼▽炎が揺らめくトーチを手に五輪メダリストや小中学生らが中心街を駆け抜けた。沿道には市民の列。声援は途切れず、中には飛び入りで走りだす人も現れた。今から20年前、2000年11月16日の山形市の光景である。 [全文を読む]

  • 3月25日
  • ▼▽「パンデミックを阻止せよ」。時節柄だろう、この書名を目にしてすぐ手に取ってしまった。「タイタニックを引き揚げろ」で知られ、先月死去した米国の作家クライブ・カッスラーが、11年前に発表した小説である。[全文を読む]

  • 3月24日
  • ▼▽春彼岸が明け、日一日と春らしさが増してきた。この時期になるとふと口ずさむ歌がある。〈♪真っ白な 雪道に 春風香る…〉で始まる心に染み入るメロディー。東日本大震災の復興支援ソング「花は咲く」である。[全文を読む]

  • 3月23日
  • ▼▽スケールの大きな社会派小説で知られる故山崎豊子さんの作品の一つに「沈まぬ太陽」がある。1985年の日航ジャンボ機事故などを素材に、自分の信念を貫く主人公の社員恩地の生きざまを描き、映画化もされた。[全文を読む]

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2020年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2020年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から