やまがた橋物語

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吉野川後編[2]

◆尾嶋橋(南陽)

尾嶋橋(南陽)の写真 現存する吉野川の橋で最古の尾嶋橋。まだまだ現役、地域住民の生活を支えている=南陽市金山

 1930(昭和5)年完成の尾嶋橋は、吉野川の橋の中で最も古い。長さ36.2メートル、幅5.1メートルのコンクリート製。橋齢80年超、表面がもろくなった部分はあるものの、風雪に耐えてきた姿は存在感がある。

 塔を思わせる四隅の親柱は太くがっしり。県置賜総合支庁道路計画課の説明によると、昭和初期に多いタイプの橋だという。上流の太郎地区の雨留井戸(うるいど)橋(35年完成)も、やや小ぶりながら似た形状をしている。

 名称の由来は橋の南側の地名「尾嶋」。旧県道山形南陽線上の橋で「かつては伐採した木材を満載した大型トラックや、鉱山関係の車両が、北の小滝地区や荻地区方面から列をなして走っていた」と語るのは、橋と“同世代”の近くに住む菅野勲さん(83)。「プールのない時代。近所の子どもたちと、この辺りの川で水浴びをしたものだ」と懐かしそうに振り返った。

 橋は車が擦れ違えないほどの狭さ。「歩行者の安全確保を」との住民の要望で82年に歩道橋が下流側に建設された。その後、県道改良事業に伴って尾嶋バイパスが開通。尾嶋橋は主力の座を金山橋に譲った。

2011/11/08掲載
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