やまがた橋物語

>>山形新聞トップ >>やまがた橋物語 >>吉野川前編 向上橋(南陽)

吉野川前編[12]

◆向上橋(南陽)

向上橋(南陽)の写真 水平な現在の向上橋。登校の中学生が静かに渡っていった=南陽市下荻

 下荻地区の吉野川に架かる向上橋の朝。一人また一人と中学生が渡り、県道山形南陽線からスクールバスに乗り込んでいった。

 穏やかな日常の光景だが、旧向上橋の頃はだいぶ様子が違った。「吉野のすがお」の著者・漆山英隆さん(70)=下荻=らによると、旧橋は県道から集落に向かって数メートル上る急傾斜の土橋(木の橋に土を掛けてならしたもの)だった。向上の名の由来だが、下ってきた車が勢い余って県道に飛び出すなど、通行に注意が必要だったという。

 県道がかつて低い位置を通っていたためで、盛り土の改良工事で高低差は解消された。水平に架け替えられた新橋は1971(昭和46)年完成。長さ14.5メートル、幅4メートル。橋名のプレートはなく、市の橋梁(きょうりょう)台帳では読み方が「こうがみばし」となっていた。ただし、地元では昔から「こうじょうばし」。

 上流にある北の前橋は2000年完成。名前の由来は地名で、「下荻北」の前にあるからだとか。漆山さんが会長を務める「清流 吉野川を守る会」は、北の前橋-向上橋の河川敷の草刈り、清掃に取り組んでいる。

 2橋のさらに下流には、赤い欄干が鮮やかな下橋(68年完成)がある。

2011/09/18掲載
上流へ下流へ
[PR]
[PR]