やまがた橋物語

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内川・新内川編[2]

◆坂本橋(鶴岡)

坂本橋(鶴岡)の写真 雪解け水が流れる内川に架かる真新しい坂本橋=鶴岡市日枝

 鶴岡市郊外の日枝地区。小高い森に鎮座する上山王神社(田村哲夫宮司)のそばを流れる内川に、神社とゆかり深い名前が付けられた「坂本橋」が架かっている。昨年8月、計画から完成まで十数年をかけて架け替えられた。真新しい橋を多くの人と車が行き来する。

 現在の坂本橋は長さ24メートル、幅10.2メートルで、緩やかなアーチ状のコンクリート橋。市民のスポーツ、レクリエーションの拠点でもある小真木原公園から東側に入った場所にある。架け替え前の橋は、暴れ川だった内川の改修によって広がった川幅に合わせ、“継ぎ足し”が行われ、40年以上経過したものだった。交通量が増える一方、幅が狭く、新しい橋の整備は橋でつながる日枝、海老島両地区の住民の悲願になっていた。

 橋名に入る「坂本」は、上山王神社の住所の字名に由来する。1611年、滋賀県大津市の日吉大社から祭神の霊を分けてまつった同神社。坂本の地名も、日吉大社が大津市坂本にあることにちなむという。同神社の禰宜(ねぎ)を務める田村安行さん(61)は「神社周辺は氏子が多く、大社にゆかりを持つという意味で坂本の地名を付けたのだろう。それがこの橋の名前にも結び付いているんですよ」と説明する。

 同神社入り口に、同市出身の作家藤沢周平「ゆかりの地」の看板がある。小説「ただ一撃」に出てくる地名「小真木野」は神社周辺を指している。「藤沢さんの古里・高坂から市街地へはこの辺りを通る。藤沢さんも坂本橋を渡ったかも」と安行さんは笑う。

2010/05/10掲載
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