やまがた橋物語

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鮭川編[7]

◆八千代橋(真室川)

八千代橋(真室川)の写真 八千代橋(道路の直線部分)越しに鳥海山を望む。中央に山田家移転後に生えたという竹林が見える=真室川町

 国道344号は八千代橋で鮭川をまたぎ、真室川町の中心部に向かう。1986(昭和61)年に完成し、長さ133.5メートル。大沢地区の住民らが通勤や買い物などで利用し、朝には“ラッシュ”の様相を見せる。

 右岸から橋を見下ろす高台にある同町職員山田和寿さん(43)宅は、新橋架設に伴い、この場所に移転した。下流にあった石造りの旧橋は狭く、大型車が擦れ違えなかった。旧宅は新旧の橋の間に位置し、曽祖父の故喜右衛門さんは旧建設省の依頼で毎日午前6時と午後6時、水位を記録していたという。「水位が3メートル以上になると、1時間ごとに電話で報告していた。新橋が完成してからも、しばらくは亡くなった父が受け継いでいた」と語る。

 新橋が完成した時は、和寿さんの母美穂子さん(66)ら山田家の夫妻3代が渡り初め。喜右衛門さんは病み上がりだったが、リハビリに励み、大役を果たしたという。美穂子さんは居間に飾る当時の写真を見ながら「旧宅にはツツジがきれいな美しい庭があり、今でも夢を見る。庭に竹林もあったが、移転後、追い掛けるように新居の近くに生えるようになった。不思議ね」とほほ笑んだ。

2012/01/26掲載
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