鮭川村と戸沢村の境界に架かる米坂橋。赤い欄干が特徴だが、現在は積雪で半分以上が覆われている。長さは183.1メートル、幅5メートル。1974(昭和49)年3月に完成した。
橋の名前は、鮭川村の米(よね)地区と戸沢村の松坂地区を結ぶため、1文字ずつ取って米坂橋になった。架設工事に携わった鮭川村の職員によると、両村民の通行が共に便利になるため、境界に架けることで一致。工事は国の補助事業として行われたが、負担金を両村で折半できるメリットもあったという。
主に利用するのは地元住民だが、行楽で地区外の人たちも橋を渡って訪れる。米地区の山中にある「米湿原」が目的地の一つ。サギソウやトキソウなど貴重な植物が生息する湿原で、住民らが下草刈りなどの整備を行っている。冬季間以外はどの時期に訪れても5、6種類の花が咲いている。
米地区の阿部清区長(63)は「湿原散策だけでなく、夏はアユ釣り、秋は左岸の河原で芋煮を楽しむなど、橋周辺でにぎわっている様子を見掛ける。県外から足を運んでくれる人も増えてきているようだ」と話している。
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