やまがた橋物語

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丹生川編[8]

◆行沢橋(尾花沢)

行沢橋(尾花沢)の写真 橋付近では、アユの友釣りをする釣り人の姿を見られる=尾花沢市

 尾花沢市の「行沢(なめざわ)橋」(全長78メートル、幅4.6メートル)は行沢と北郷を結んでいる。1972(昭和47)年に架橋されたが、橋の幅が狭いため車がすれ違えない。主に行沢に住む人が坂本地区方面にある田畑に行くために使われ、橋のたもとでアユが釣れることから、釣りざおを持った太公望たちの姿も見られる。

 昭和50年代、県が橋と付近の道路を拡幅して整備する計画があった。だが、地権者の反対で計画が頓挫(とんざ)した。

 近くに住む石山貞夫さん(77)によると、昔は木橋の上に砂利を敷き詰めた橋で、雨が降ると砂利が流れてくぼみができてしまうため、住民らが川から砂利をすくって補修したという。当時の丹生川の水は今よりも澄んでいたので魚影も濃く、「魚めがけて橋の砂利をよく投げて、大人たちに怒られた」と石山さんは笑った。

 丹生川漁業組合によると行沢橋あたりは、毎年5月末にアユの稚魚を放流しており、魚が隠れやすい障害物も多いので釣りに適している。7月1日にはアユの友釣りが解禁され、長い釣りざおを持った釣り人たちがじっと当たりを待っている。

 「うまい人は1日30匹ほど釣っていく」と話すのは新町1丁目の無職須藤春三さん(84)。須藤さんは20年前からここで釣りをしていて、週1回の楽しみにしている。さおを準備し友釣り用のアユをセットした須藤さんは「今日釣れたら塩焼きにして食べたい」と話し、水面(みなも)を見つめていた。

2009/07/15掲載
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