やまがた橋物語

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村山野川編[8]

◆大森橋(東根)

大森橋(東根)の写真 若木の果樹地帯と東根大森工業団地を結ぶ大森橋。親柱に紙飛行機のオブジェが輝く=東根市若木

 磨崖仏(まがいぶつ)で知られる東根市の大森山の南西、県道中島新田楯岡線に大森橋がある。同市の若木地区と東根地区を結ぶ。1996年8月、コンクリート橋だった旧橋のすぐ上流部に、鋼材とコンクリートを用いた現在の橋が架けられた。長さ53メートル、幅11メートルの橋は北に向かって左へカーブしている。

 大森橋の親柱には、紙飛行機を模した金色のオブジェが輝く。飛行場の街・東根市を象徴させるものだ。橋の近くに住む男性が「昭和30年代に架けられた昔の橋は直線で、飾りなどなかった。新しくなって、まったく違う雰囲気になった」と話す。

 昭和50年代中ごろまで橋の南側には木材加工所があり、その周辺や対岸の空き地に、おがくずが野積みされていた。初夏になると神町小の子どもらが集まり、カブトムシの幼虫を捕った。

 同市板垣中通りの農業原田賢彦さん(48)は神町小の卒業生。「子どもはもっぱら学校近くの若木山で遊んだ。少し遠い大森山の方へ行くことは少なかったが、カブトムシの幼虫を捕る時季だけは頻繁に通った」と懐かしむ。汚れた手足は村山野川で洗い流した。幼虫は学校で育て、誰が一番大きく育てるかを楽しみにした。

 木材加工所はいつしかなくなり、現在はアスファルトとコンクリートを製造する工場が立つ。出入りする大型車が大森橋を渡る。橋の南側にあった果樹園は近年、住宅地に姿を変えた。

2010/11/29掲載
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