やまがた橋物語

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最上小国川編[11]

◆弁慶大橋(最上)

弁慶大橋(最上)の写真 緩やかな弧を描く国道47号の弁慶大橋=最上町

 瀬見温泉の“開湯の祖”の名前が付けられた国道47号の「弁慶大橋」。橋の下部が赤く塗られているのが印象的だ。緩やかなカーブを描く橋の上を大型トラックなどがひっきりなしに行き交う。

 弁慶大橋が1969(昭和44)年に開通するまで、国道47号は温泉街の一部を通っていた。新庄市方面から瀬見郵便局前を通り、すぐに直角に曲がって瀬見橋を渡るルート。車社会の進展に伴い、この「直角コーナー」が大型車の通行に大きな妨げとなったため、対岸を通るバイパスが設けられた。

 コーナーの角地には江戸時代創業の佐藤酒造店が立つ。慣れていない人が曲がりきれず家にぶつかり、何度か屋根などを壊されたが、酒造りに欠かせない良質な水源があるため、移転できなかったという。国道47号沿いに住む田中実副町長は「当時のボンネットバスが苦労して通っていたのを覚えている。今の国道の場所は住宅地で、道路整備のため10軒ほどが移転していった」と振り返る。

 橋の下流では、秋になるとアユ釣りの長いさおを振る姿が多く見られる。最上小国川で捕れたアユは、地名から「松原鮎(あゆ)」と呼ばれ、形が美しく、香りも味も良いと評価が高い。仙台市泉区、会社員豊川順一さん(37)は「5年ほど前から釣りに来ている。周囲のロケーションも素晴らしい。ことしは特に数が出た」と、上々の釣果に笑顔を見せていた。

2010/09/30掲載
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