やまがた橋物語

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真室川編[3]

◆万代橋(真室川)

万代橋(真室川)の写真 皇族が命名した万代橋。明治天皇小休止の記念碑(左)が立つ=真室川町

 及位郵便局の近くにあるのが万代橋。元は、地域住民から“眼鏡橋”として親しまれた石組みの橋だった。当時の面影を残す橋柱は今も保存されている。

 1881(明治14)年、明治天皇の東北地方巡幸に合わせた道路整備の一環として、山形県令三島通庸の命で架けられた石橋の一つ。天皇に同行していた有栖川宮熾仁(ありすがわのみやたるひと)親王が命名した歴史的建造物だった。

 近くに住む元真室川町教育委員長の中川和宥(まさひろ)さん(84)=及位=は「橋が壊れず、末永く通行できるようにとの願いを込めて名付けられたのだろう」と推測する。モダンな万代橋を渡る模様を撮影した懐かしい写真が地区の旧家に残る。

 橋のすぐ上流にある小滝・落合滝の滝つぼが濃い緑色に映る。四季折々の景観は訪れた人を魅了する。主婦柿崎きく子さん(64)=同=は「子どものころ、母親の実家に遊びに来ては落合滝で遊んだ記憶がある。万代橋周辺は紅葉が美しく、橋上でスケッチする人もいる」と話す。

 橋付近はほぼ直角に曲がる道路で、車の普及に伴い大型車の通行がネックに。1975(昭和50)年の洪水で一部が破損したため、翌年架け替えられた。全長30メートル、幅5.2メートルの鋼橋。たもとに明治天皇小休止の記念碑が立ち、傍らに初代万代橋の橋柱も保存されている。

2012/03/25掲載
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