やまがた橋物語

>>山形新聞トップ >>やまがた橋物語 >>寒河江川前編 臥龍大橋(寒河江)

寒河江川前編[7]

◆臥龍大橋(寒河江)

臥龍大橋(寒河江)の写真 国道112号の交通を支える臥龍大橋。残雪の山並みが遠くに見える=寒河江市

 臥龍大橋(全長百八メートル、幅十七メートル)は、寒河江市の清助新田と白岩の両地区に架かる。内陸と庄内を結ぶ国道112号の白岩バイパス整備に伴い、一九九九年に新設された。西川町の寒河江ダムから寒河江市中心部まで、寒河江川と同国道は近距離で平行する。臥龍大橋は川と国道が唯一交差する地点であり、観光ルートの役割も担う重要路線の円滑な交通を支える。

 白岩バイパスは、住宅地を通過していた旧国道の道幅が狭く大型車の擦れ違いに余裕が無かったため、水田地帯を通過するルートで整備。開通した九九年に待ち望んだ大勢の住民が完成を祝い、臥龍大橋を渡り初めした。

 その時、先頭を歩いたのは清助新田の伊藤文治さん(97)方の三世代夫婦。三世代の真ん中の文男さん(63)、栄美子さん(60)夫婦は「とても名誉なことだったし家族の大切な思い出になった」と振り返る。地元代表の大役だけに“苦労”もあった。万が一風邪をひいたり、けがをしたりして出席できず、縁起悪いことになってはいけないので、一週間ほど前から家族で声を掛け合い、神経質なほど健康管理に注意した。「今では笑い話だが、無事に役目を果たせて良かった」と文男さんらは懐かしむ。

 橋のたもとでそば店を営む槙順彦さん(51)は、橋の辺りから望む風景に魅了され、架橋された二年後に移転してきた。店内の座敷は見晴らしがいい。眼下を寒河江川が悠々と流れ、遠くには月山や葉山がそびえる。「四季を通して素晴らしいが、水墨画のような冬景色は格別」と槙さん。そんな美しい景観の中で臥龍大橋は一つのアクセントになっている。

2009/03/26掲載
下流へ上流へ
[PR]
[PR]