やまがた橋物語

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最上川第5部[5]

◆夏目橋(高畠、川西)

夏目橋(高畠、川西)の写真 最上川に架かる夏目橋(手前)と鬼面川の吉島橋(左上

 高畠町夏茂と川西町下平柳を結ぶ夏目橋(二百九メートル)。開通は一九九五年十一月で、六十年以上の歴史を誇った先代夏目橋の場所から約三百メートル上流に位置している。

 川西町史と糠野目年代表によると、夏目橋が初めて架けられたのは一八八六(明治十九)年。当初は木橋だったが一九三二(昭和七)年、最上川と鬼面(おもの)川の合流地点付近に、中州まで長さ百二十六メートル、幅六メートルのコンクリート製の夏目橋が完成した。六年後の三八(昭和十三)年には中州を挟み鬼面川に吉島橋が架けられ、高畠町側から見ると中州で“くの字”型に右に折れる二つの橋は地元でも人気だった。

 主要道路の橋として、戦前から通行量は多かった。「当時コンクリートの橋は珍しく、欄干にも細工がしてあったりと、とてもモダンな雰囲気だった」と振り返るのは同町夏茂の小浅平治さん(78)。川向こうの川西町の集落との縁談も数多くあり、「まさに愛の架け橋だった」と笑う。だが老朽化が進み、架け替えが決定。次代の橋の完成を見届けて九六年に解体、姿を消した。

 現在は幅が八・五メートルに広がり、街灯が明るく路面を照らす。時代の流れとともにその姿は変わったが、二町をつなぐ橋として、変わらぬ重要な役割を担っている。

2007/09/10掲載
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