やまがた橋物語

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最上川第5部[2]

◆松川橋(長井、川西)

松川橋(長井、川西)の写真 赤いトラスが印象的な松川橋

 長井市と川西町を結ぶ県道上伊佐沢川西線。松川(最上川)に架けられた松川橋は、田園風景に映える赤いトラスが印象的だ。フラワー長井線の西大塚駅(川西町西大塚)に近く、朝の通学時間帯には、高校生らが駅に向かって自転車で橋を渡る姿も見られる。

 元伊佐沢公民館長の竹田惣兵衛さん(88)=長井市下伊佐沢=は「わたしが子どものころは、舟を並べた上に木の橋板を渡しただけの『舟橋』だった」と振り返り、「冬は雪や霜で滑って危なかった」と話す。

 その後、木製の橋が完成。一九四〇(昭和十五)年、竹田さんは北海道旭川にあった陸軍部隊に入隊するため、同級生約十五人とともに伊佐沢を出発した。「大勢の町民に見送られ、西大塚駅に向かって松川橋を渡った。欄干に据え付けた杉の木に日の丸が掲げられていたのを覚えている」

 水害に見舞われ流失する憂き目にも遭った松川橋は、四八年ごろ、鉄製の永久橋に架け替えられた。現在の橋は、その橋を拡幅して六五年十二月に完成し、長さは百九十七メートル。国道287号に次ぐ幹線道路のため、昼夜を問わず交通量は多い。

 竹田さんは「伊佐沢は、長井市内の他地区よりも(川西町側の)西大塚との方が交流が深い」という。西大塚から伊佐沢へ松川橋を渡って嫁入りした女性も多い。松川橋は物流だけでなく、住民の交流の架け橋にもなっている。

2007/09/04掲載
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