やまがた橋物語

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最上川第5部[11]

◆花沢大橋(米沢)

花沢大橋(米沢)の写真 橋のそばに米沢市役所(右上)が立つ花沢大橋=米沢市

 米沢市内を南北に流れる松川(最上川)を東西にまたぎ、国道13号と国道121号を直結する花沢大橋。まさに米沢の交通を支える大動脈で、市民に最も親しまれている橋の一つだ。

 一九七八(昭和五十三)年の米沢八幡原中核工業団地の完成以降、市中心部の松川橋付近では、八幡原へ向かう車で慢性的な交通渋滞が生じていた。市北部に東西交通を確保する道がなかったためだ。

 花沢大橋近くの黒田茂生さん(54)=下花沢三丁目=は「対岸に出るには一度南下し、松川橋を渡らなければならず、とても不便だった」と振り返る。九二年のべにばな国体を控え、渋滞緩和は急務となっていた。

 県は八七年、約五億三千五百万円を投じて架橋に着手。九〇年、幅十九・三メートル、長さ百三十二・二メートルの花沢大橋が完成した。同年十月十六日には、黒田さんら地元住民約三百人が参加して開通式が行われた。橋からは吾妻連峰が一望できるほか、ベンチ付きの休憩場所も設置され、当時の山形新聞は「“人にやさしい”設計」と紹介している。

 現在、両岸には住宅や商店が立ち並び、花沢大橋は車が途絶えない。米沢出身で都市計画の権威、北村徳太郎氏(一八九五-一九六四)の名前を冠した左岸側の「北村公園」は桜の名所として知られ、毎年春には多くの花見客でにぎわう。

2007/09/19掲載
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