やまがた橋物語

>>山形新聞トップ >>やまがた橋物語 >>最上川第3部 此の木橋(寒河江)

最上川第3部[5]

◆此の木橋(寒河江)

此の木橋(寒河江)の写真 緩やかにカーブする此の木橋は柴橋小のグラウンド(左下)に隣接する

 寒河江市の此(こ)の木橋(長さ一一七・四メートル)は、同市柴橋と国道458号を結ぶ県道中山三郷寒河江線の最上川に架かる橋。緩やかな曲線を描き、側面が緑色。すぐそばに柴橋小があり、児童たちの元気な声がこだましている。

 約十年前に同小校長で退職した沢田宏さん(69)は、橋の近くで生まれ育ち、今も中郷区長をしながら同所で暮らしている。いわば此の木橋とともに生きてきた。

 沢田さんによると、「此の木橋」の名前は、「柴橋」の「柴」の字を上下に分けて「の」でつないだもの。「小さいころ、旧柴橋村長が付けたと聞いている」

 今の橋は一九八八(昭和六十三)年完成の四代目。古くは渡し場で、一八八二(明治十五)年に最初の木製橋が架かったのが始まり。やはり木の橋の二代目を経て、三代目が一九三七(昭和十二)年に完成した。コンクリートの橋脚が村人の目を引いた。

 完成の翌年生まれた沢田さんは、この三代目の橋に愛着があるという。柴橋小に通っていた少年時代、少し土砂が盛り上がった岸辺の通称瀬の上が子どもたちの人気の場所で、カジカを捕まえたり、橋を見上げて写生をした思い出がある。「橋と川面の間に見える、秋の紅葉と朝日連峰はとてもきれいで、今も忘れられない」と語る。

2007/05/18掲載
下流へ上流へ
[PR]
[PR]