竜神の吊(つ)り橋は、村山市の大槇と河島の両地区を結ぶ長さ約百六十メートル、幅約一・五メートルの歩道橋だ。右岸には、芋煮会やバーベキューなどができる広場があり、多くの市民が集うスポットとなっている。
水に親しむ空間をつくる最上川ウオーターフロント構想の一環として河島の元杉島集落にできた、農機具や民具などを展示する市農村文化保存伝承館、そば打ちができる農村伝承の家の完成に合わせ、一九九三年に架けられた。橋の名前は、河島地区にある、竜神を祭る八大竜王神社に由来する。
周りの景観に溶け込んだ白いつり橋は“絵になる風景”でもあり、写生グループが訪れスケッチするなど、憩いのスポットにもなっている。
市農村文化保存伝承館の小野松悦副館長(52)は「つり橋を歩いていると、泳いでいる魚が見えるくらい水が澄んでいる。晴れた日には葉山もきれいに見え、景色の良い場所」と話す。
同伝承館周辺には、スキー場や農業体験ができる最上川ふるさと農園などがあるほか、毎年十月には、一度に三百三十人がそばを味わう「日本一の長板そば三十三間堂」が開かれるなど、季節を問わず人々が訪れ、にぎわいを見せる。
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