やまがた橋物語

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最上川第1部[3]

◆庄内大橋(酒田)

庄内大橋(酒田)の写真 濃い青色の鉄道橋・最上川第二橋梁と平行する淡い青色の庄内大橋=庄内町

 「橋が完成する前は、県道として県が管理する渡し船が運航されていたんだ」と語るのは酒田市砂越公民館の小林隆逸館長(67)。「もっとも橋ができるころは、もう車社会。船を利用する人はほとんどいなかったように思う」と続けた。“橋”とは二〇〇五年十二月二十五日夜に発生したJR羽越本線特急いなほ脱線転覆事故現場にほど近い「庄内大橋」だ。

 庄内を縦に貫く県営庄内東部地区広域営農団地農道(スーパー農道)整備事業の一環として、十一年の工事を経て一九八五(昭和六十)年に完成した庄内大橋。酒田市砂越と庄内町中心部をつなぎ、延長は六百六メートル。二車線の両側に歩道が付くという設計で、大型車の交通が多いことから交通荷重二十トン想定の一等橋となっている。

 すぐ下流側に三角形状の骨組みが連なる羽越本線のトラス橋「最上川第二橋梁(きょうりょう)」が並ぶ。双方の橋とも同じ青色とあって、遠くからでも一目で分かる。

 〇五年の大みそかと〇六年元日の両夜、秋田へ運ばれる「いなほ」の事故車両が数台のトレーラーに載せられ、しばらく待機していたのが庄内大橋の上だった。関係者が手を合わせる中、静かに橋の上を動き始めた。あの夜の寒さがうそのように、今冬は周囲に雪がなく、日差しが橋の青色を色濃く見せている。

2007/01/11掲載
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