やまがた橋物語

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前川編[18]

◆四枚橋(上山)

四枚橋(上山)の写真 のどかな田園地帯の中に架設されている四枚橋=上山市

 上山市中山地区の広大な田園地帯にある四枚橋(全長13.4メートル)。現在の橋は1997年、「中山地区ふるさと農道」の整備に伴い、永久橋として架設された。

 前川と国道13号周辺にある集落の間には、南北にJR奥羽本線が走る。地図上で橋と集落は一本道でつながっているように見えるが、実際は通行できなくなっている。両者を結ぶ「飽原踏切」が97年に閉鎖されたためだ。踏切を渡り、橋を通って田畑に向かっていた多くの農家は、踏切の閉鎖によって約200メートル北にある坊沢一の橋、二の橋を使い、時計回りに迂回(うかい)して農地に通うことになった。

 踏切が閉鎖される直前、「農作業用の道路を確保してほしい」との住民の要望を受け、市が95年度から3カ年の緊急事業として整備したのがふるさと農道だ。総事業費は約1億700万円。坊沢二の橋の南にある分岐点の先から四枚橋に至る約600メートルの農道が対象となり、農作業の車が余裕を持って擦れ違えるように幅員を5メートルにした。

 現在の橋が完成する前までは木橋が架けられ、豪雨のたびに流出した。同地区の農業岩瀬信一さん(82)は「杉の大木を四つに切り取って橋にしていた」ことが名称の由来と説明する。ただ、「よんまい」ではなく「しんまい」と読むようになった経緯については岩瀬さんにも「分からない」という。

 利用者の大部分は橋の西側に田畑を持つ農家。今の時季はまだ橋を渡る人の姿はほとんど見られないが、農作業が本格化すると、往来は増えていく。

2010/03/31掲載
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