やまがた橋物語

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前川編[12]

◆川口橋(上山)

川口橋(上山)の写真 川口地区と藤吾地区を結び両地区の人が農作業や通勤に渡る川口橋=上山市

 おおむね現在の国道13号に重なる米沢街道から分かれ、上山市の楢下(ならげ)地区(旧楢下宿)で羽州街道に交わるかつての脇道に川口橋(全長25メートル)が架かる。現在の橋は鋼材とコンクリートを組み合わせた永久橋で、1968(昭和43)年に架け替えられた。

 橋の西側の畑でサクランボの木の剪定(せんてい)作業をしていた遠藤徳蔵さん(79)が「川口地区の農家は昔から川の対岸の藤吾地区に田畑があるので、小さいけれど大事な橋なんだ」と話す。橋の下を流れる川の幅は10メートルほどで、「こんなに小さな川だが、大水になると地区のお寺(川口寺)の裏まで水があふれた」と遠藤さん。40年ほど前の夏の出来事という。

 以前は木橋で、幅は現在の橋の半分ほどだった。自家用車が普及する前の時代のこと。農作業の荷車が通過できればよい時代だった。

 25年ほど前、国道13号上山バイパス建設工事で藤吾と川口両地区の間が混雑し、次第に川口橋を渡るルートが抜け道として知られて交通量が増加した。橋の幅は4.5メートル。軽自動車より大きい車は擦れ違いが困難で、地区外の車も多数通るため渋滞した。現在の利用者はほとんどが地区住民で、知り合い同士が譲り合うことも多い。

 橋を渡って南に1キロほど行くと、山際に通称・フルーツラインという農道があり、サイクリングを楽しむ人たちも。「春から秋は自転車で橋を渡る人を見かけるよ」と遠藤さんが教えてくれた。

2010/03/18掲載
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